2016年3月27日日曜日

EF 80-200mm F4.5-5.6 USM

今回はこちらさまのブログの二番煎じ企画。

ヤフオクの中古相場で2500円程度の古レンズ。
MTF特性図もすばらしいグラフを描く残念レンズ。
しかし一応USMつきかつ異常にコンパクトそして標準レンズ並みの
重量というスペックはある種際立ったアドバンテージでもある。
そんなこいつを煮て焼いてどうにか食ってみようというのが今回の趣旨。


【端的にまとめると】
おなじみのキット望遠レンズと比較。

・EF-S 55-250mm F4-5.6 IS
空を飛ぶものは運任せ。
地に足がついてるものはなんとか。
運動会みたいなのは多分余裕。
ピントが合わなくなるとパニックに陥り無反応になる。
T端は1段絞ったF8くらいが一番おいしい。

・EF 80-200mm F4.5-5.6 USM
飛びものもちゃんと撮れる。
ピントが抜けても即復帰。
T端は2段絞ったF11までいかないとピークを迎えない。
よってISO1段分弱い。


【以下メモ】

■取り回し感
実際の使用感は腐ってもUSM。
空を飛ぶ鳥にあわせようとして背景の空にピントがすっぽ抜けた際の
リカバーはさすがUSMで即時復帰。

ノロノロモーターのEF-S 55-250mm F4-5.6 ISではそうはいかず
盛大にボケた状態では必ずと言っていい程なにをやっても
ピントが戻らない仕様で閉口。
いやまあピントが遅いのは許せる。
そこに被写体があるのにピントを合わせようとしない謎の挙動が
気に入らない。
それに比べたらだいぶ素直に反応するあたりはアドバンテージ。

というわけで。
画質は置いとくとして、飛びものへの追従性能から見た目上の歩止りは高い。
が、手持ちのものはやや前ピン気味で結局すっきりしない。

■画質
とにかく眠い。ぼけぼけ。
しかもポートレート向きのあったかみのある感じでなく、
ガサツさばかりが気になるもの。
絞って絞ってISO上げて、ようやく使い物になるのは
晴れた日の正午はさんで3~4時間。
おやつの時間にはISO上げる余地もF値下げる余地もない。


■絞り比較
ともあれとりあえず絞ってみるとこからはじめる。

RAWでミラーアップ撮影したものをシャープネス値だけ変えて2種用意。
現像はDPP使用(パラメータはデフォルトまま、輝度ノイズ低減2)。
被写界深度の影響を必要最小限にするため、JPEG化した
ものを中央付近でbuff無劣化トリミングして背景除外。

【F5.6 200mm開放】
左がシャープ3、右がシャープ10
 


【F6.3 +1/3段】
 


【F7.1 +2/3段】
 


【F8 +1段】
 


【F9 +1_1/3段】
 


【F10 +1_2/3段】
 

【F11 +2段】
 

【F13 +2_1/3段】
 


■サイズ比較
上記写真のファイルサイズを比較。
左はサイズ(KB)、右はそれぞれF13を100%としたパーセンテージ。


開放からF11までは順当に上がるも、F13で頭打ち。
一番おいしいところはちょうど2段絞ったF11ということがわかる。
実画像とグラフから、見た感じ最低限使えるのはF9あたり。
日の高いうちはシャッタースピードに応じてF9~F11で、
午後時間が経つにつれF8以下も選択肢にはいる感じ。

ひとまず画質的にF11ということはわかったが、ここのバランス加減を
もういっちょ見に行く。


■被写界深度
「飛びもの」を撮る際、自分はおばちゃん撮りをする。
要するに、シャッター半押しという発想を捨てて最初からほぼ全押し。
合焦次第即シャッターという撮り方。
構図なんか悠長に決める時間なぞない。
相手は動いているので

合焦するまでの時間
ランプがついてシャッターを押す空走距離的な時間
シャッターが降りるまでの時間

ここまでの時間が非常にシビアなのである。
しかしそれでも体感1秒くらいはある。
じゃあこの1秒でもピント位置をギリ外さない、
必要最小限のF値はいくつだというところ見に行く。

こちらにある表では、ミサゴの巡航速度は時速40km程度。
秒速にするとおよそ10メートル。
ジャスピン位置からプラマイ分で倍の20mが求められる被写界深度。

・前提
被写体までの距離:50メートル
被写体の移動速度:10メートル/秒(ピント位置からの±許容範囲)
使用機材はAPS-CサイズのKDN。

被写界深度の計算
?各種カメラ・フィルム・レンズによる被写界深度の違いを一覧表で比較?
http://shinddns.dip.jp/
ここの結果ではF11で被写界深度30メートルあまり。

被写界深度 計算
http://test.ohanasiya.net/fielddepth/
ここでの結果は半分の15メートル程度。

サイトによって結果が倍違うけど、焦点距離が短い分
トリミングが必須である以上、どちらが正確かというとやはり
後者の値を信頼したほうがよさそう。

って・・・それでもちょい足りてない!?


■結論
F11で撮ろう。


■高い望遠レンズの存在意義
被写体深度がシビアなところでF2.8だのF4だのは要った話じゃない。
ましてやあっちこっちへ飛び回る鳥を追いかけるのに重量級のレンズなんざ
邪魔以外の何物でもない。
動かないものだけ撮ってる人たちには不満だろうけど、こちとら
別にそんなのには興味ないし。

別にくやしくないし・・・別に貧乏レンズでいいし・・・
でもちょっとほしいし・・・


■余談
・フリンジ対策
開放では比較的パープルフリンジが出やすいも、F9くらいに絞れば大方防げる。
1000円程度のUVフィルタをかけると開放でのフリンジは紫から緑になるだけで
あまりその効果を感じることはできない。
せいぜいF8でも目立たなくなるかな、くらいなので効果は1/3段程度分。
実用上ではF9にもういっちょ保険かけるくらいの感じ。


・レンズフード
いかんせん旧いモデルなので純正フードET-54が廃番。
なのでフィルタ径52mmのねじ込み式フードが必要。
W端時点ですでに長焦点なので思い切り深くて無問題。