2017年11月18日土曜日

赤外線とIRカットフィルタ

デジカメには赤外線フィルタが入っている。
これは画質の低下を避けるためとある。

一方でコンデジやスマホにIRフィルタが入ってないという話があるが
センサーサイズの差を加味すれば画質に極端な差があるとは思えない。

この赤外線というのは本当にそこまで悪者なのか確認しにいく。


■手持ちのSL1000で赤外線は写るのか

デジカメには通常ローパスフィルタにIRカットフィルタが組み込まれており、
赤外線の影響は受けないはずである。

ここでよくある実験。
目に見えない光の類の光学マウスやらリモコンやらを撮ってみる。

IR丸見えやんけ・・・スマホ並じゃないの・・・。
どうやらこいつにはまともなのが入ってない様子。
ちなみにEOS Kiss X3は無問題だった。


■材料を探しに行く

「cmos 量子効率」で画像検索すると近赤外線領域でセンサーがこんもり
しているグラフがちらほらある。
モノは違えど、もしこれに近い特性であるならば、このセンサーは
そら紛れもなく近赤外線領域を拾ってしまってることになる。


■お買い物

・IRカットフィルタ
探してみたがまず国内にモノがない。
あっても1万円越えとかいうわけのわからん価格設定。
仕方ないので中華サイトからお取り寄せ。
どうもIRカットフィルタというものはメジャーでなく、UV/IRカットという
バンドパス的な物が一般的な様子。
お値段900円ほど。メイドインチャイナなので品質も効果もわからん。
でもこれしかモノがないわけで。
スペック表記がないのでなんぼのもんかは不明。

・IRフィルタ
上記とは真逆の、可視光をカットしてIRのみを透過するフィルタも買ってみる。
お値段1000円ほど。
IRフィルタにはIR72(IR720)・IR76(IR760)・IR85(IR850)などがあるが
wikipediaを見ると赤外線は750nm以上を指すようなのでこれに近いIR760をチョイス。
モノが52mm径なのでステップダウンリングも取り寄せる。

・SL1000用フィルタアダプタ
所詮コンデジなのでねじ切りがない。
これに無理くり58mm用フィルタをつけるため、ネジ部を両面テープでくっつける
アクロバティックなアダプタを装着する。
国内でセット品を仕入れるとぼったくり価格になるので
こいつも中華サイトから取り寄せる。
お値段500円ほど。
これはS9400W・S9800・S9900、オリのSP-100EEにも利用可。
ていうかSP-100EEもろレンズいっしょで外注バレバレ。
そりゃレンズ品質に不満あるわなあというレビューも。

価格.com - 『画質は安物コンデジ以下』 オリンパス OLYMPUS STYLUS SP-100EE
*れたす*さんのレビュー評価・評判
http://review.kakaku.com/review/K0000622935/ReviewCD=829030/#tab


■検証の流れ

1.通常の撮影条件で赤外線は写り込むのか
自然光 - 可視光 = 赤外線 になるはずなので、同じ条件で
IRフィルタを通した写真が真っ黒でなければその分影響があるといえる。
ここで真っ黒だったらその時点で企画倒れ。

2.赤外線を除去したら画質は目に見えて向上するのか
自然光 - 赤外線 = 可視光 になるはずなので、同じ条件で
二枚撮り比べてみて、900円出してIRカットフィルタを買う価値が
あるのかどうかを確かめてみる。


■可視光をカットしてみる ~準備編~

初IRフィルタに四苦八苦。
また、週間天気も芳しくなくおひさまマークが向こう一週間は来ない。
冬にやる企画じゃねえなそもそもという後悔の念を抱くもはじめちゃったものは
仕方ないというかモノも買っちゃったのでこの自由研究は何かしらの形で
仕上げなくちゃならない。

なにはともあれまずは撮ってみる。
露光の参考にあえてレンズフードでケラレるように仕向ける。

WBオート ISO3200 1/20sec F2.9 24mm(35mm換算) 曇り


R


G


B


まず言えることは、SL1000では赤外線には本来波長の短い光に反応する
青色センサーと波長の長い赤色センサーとが強く反応している。
その一方緑色センサーは不得手(本来はそうあるべきなんだが)なようで
かなり暗くがさがさ。
また、赤色と青色チャンネルが露出オーバー気味。
少しでも暗くするとAFが効かなくなるので、おそらくAF・AEは
緑チャンネルだけを見て決定されている。


■赤外線をカットしてみる ~準備編~

次にIRカットフィルタを試してみる。

フィルタなし 1/200sec F2.9


フィルタあり 1/170sec F2.9


全体的に青みがかった色になる。
特に周辺が強く出る一方中央付近はやや収まった感じ。
また、条件にもよるがAEでちょい暗くなる。
アベレージ測光だとまあそりゃそうだろうなという気がしないでもない。

この時点でおやおやという感じだが幸い中央部分だけはどうにか元の色に近い。
が、それでもやはり青い。あーあ。
斜めから差す光はてきめんにフィルタとレンズの間で青くさわがしくなるはずなので
レンズフードはだいぶ深いものが必須だろう。
ちなみにマウスを撮ったら青い光は消えたので一応効果はきちんとある様子。



■可視光をカットしてみる

一瞬の晴れ間でフリンジ出るようにしてどうにか撮れた一枚。
ズームすると途端にAFが効かなくなるのでピントをあわせたあとにフィルタを
かける要領で撮影。

IRフィルタなし 1/60 F6.5 ISO100


IRフィルタあり 1/60 F6.5 ISO100


(参考)上記IRフィルタあり +3EV


はい、何も写ってないと。さーこの結果どうしてくれよう。
仮に赤外線が影響するならば、人間の目は可視領域上限まで元気よく
100%の感度で感知できるわけでもないんでしてせいぜい650nm以上の領域が
もーいい加減見えんよって具合の一方機械はそんなのお構いなしにバリバリ
検知するのかもしれん。

ならば「はい、もう完っっ璧に可視光越えてます!」というIR760はカット効果が
強過ぎで比較に用いるべきでなかったかも。
かといってこれ以上使いみちのないフィルタ買い足してもなあとここでいったん見切り。
まあ、実際問題なにも写っちゃいない以上どうでもいいんだけど。

参考
第3回 可視域とは?|CCS:シーシーエス株式会社
https://www.ccs-inc.co.jp/guide/column/light_color/vol03.html


■赤外線をカットしてみる

ここから本題。
赤外線を多分に含むお日さまの光の下でオーバー目にとってみる。
ここでフリンジやハイライトを押さえ込めたりできたら御の字。
画像は製品付属のRAW現像ソフトでパラメータいじらずそのまま出したもの。
いずれもWBオート。

IRカットフィルタなし 1/105sec ISO100 F6.5 1200mm相当


IRカットフィルタあり 1/105sec ISO100 F6.5 1200mm相当


はい、色が変わっただけでした。ちゃんちゃん。

ついでに色変わっちゃいますシリーズいろいろ。
赤色がテキメンにやせる。
可視光を残すというよりもすでに可視光に影響が出ちゃってる。
どっちがフィルタありかは書くまでもない。





■まとめ

赤外線は写りに影響しない。
するかもしれないが、直射日光を受けたハイライト部でさえなーんも違いがない。
そしてIRカットフィルタはひどく青みが強く使い物にならない。

よって、IRカットフィルタはまー要らない。おすすめしない。
買っても何も得しないし、実際もうこれ使い所がわからない。


「味のある」画を撮るにしても赤色が飛ぶんで人をとるには向いてない。
なにかこう、無機質なものを撮るとか夕方に持ち出すような運用になるんだろう。
しかしホワイトバランス調整してどうにかなるんかなこれ…。

2017年11月14日火曜日

パープルフリンジと紫外線とUVフィルタ

今回はムダなものを買わそうとする風潮に一矢報いたい企画。


■UVフィルタには意味がない

パープルフリンジは紫外線が原因となりうるという説がある。
またそこから、UVフィルタは有効であるという文脈で語られる。

なぜ目に見えない紫外線が目に見えるフリンジに変化するのか。
そこでは屈折を理由に語られることが多い。

時に光の三原色にのっとると「紫」は

青と赤

でできているのである。
光を感じるセンサーは

赤いきつね
緑のたぬき
青いうさぎ

この3つしかない。
紫の波長に感光するセンサーがあるなら話は別だが、んなのはない。
どっこい赤は緑をはさんで青の対極にある色なのであって黄色みたいに
単純な話で検知・つくられるものではない。

センサーにおける紫色の検出を語るソースとして多分有名どころの
インターネット・アーカイブにあった「デジカメと紫色」を読むと
赤色センサーの領域を青色まで伸ばす仕組みが記載されている。
しかし赤センサーが青領域で拾える感度はかなり低い。ほぼない。
増幅する仕組みについても話もあるが、基本的にセンサーは
純粋な紫の波長にはめっぽう弱いのである。
すんませんきちんと拾えませんというレベル。

であるならば、だ。
元・紫外線がちょいとひん曲がったくらいのものが明確な青色の光ないし、
青色センサーと感度微弱な赤色センサー両者が満を持して拾い上げられる
ほどの強い紫色の光に変化するとでも言うのだろうか


答えは絶対ノーだ。
そもそも「デジカメと紫色」でも、純粋な紫の波長は拾えないと言っている。


今一度確かなことを整理する。
・鮮やかなパープルフリンジは、紫色である。
・イコール、紛れもなく青色と赤色のセンサーで検知している。
・青色センサーは青色より波長の短い領域を満足に拾えない。
・赤色センサーは波長の短い領域をほとんど拾えない。

この時点で紫外線が純粋な紫の波長に変化して写るなどというのは
ありえないのである。
ではパープルフリンジ正体はいったいなんだろかってーと、そりゃ紛れもなく

可視光による色収差でしかない。
端で発生したなら倍率色収差だし、中央部で発生したならそりゃ軸上色収差だ。
単体の青い可視光か、青い可視光と赤い可視光が合わさった紫の光だ。
決して紫外線に由来するものではない。
よって、UVフィルタに意味はない。



■もしパープルフリンジにUVフィルタが効果があるというならの仮説

いろいろありますわね、ネット上に。
これを考えてみる。

それは対照実験で撮り直した際ピント位置に差異が発生したものである。

ピントがより正確な方へ寄ることによって軸上色収差のなりをわずかに抑えた
結果でしか無い。それ以外に画質に影響する要因がない。
改めて大雑把に言えば、UVフィルタに効果があるのだとしたら、紫外線は
写りそのものに影響しているのではなく、オートフォーカスに影響している。

いったん断っておくと、今書いてるのは「フリンジはぜったぜったい紫外線と
関係あるんだい!高いお金出してL41フィルタ買ったんだいウワーン」という
人のため、紫外線にリンクするようにこじつけているのである。
書いてる本人のためでもある一方、そんなバカなという気持ちもありありである。
ただただ楽しんで書いてるのである。

もーちょい踏み込むと、レンズで紫外線の屈折が起きるがこれは問題ではない。
問題は、位相差AFを行う際に登場するカメラ内部のセパレータレンズである。
(セパレータレンズ・AFセンサ自体で写し撮るわけでないので、こいつらの
解像精度はまったくとは言わないがそこそこどまり)
ここに届いた時点で紫外線そのものがAFセンサーを撹乱しているか
あるいはAFセンサーが反応する程度まで可視光よりにシフトした
光によって悪さしだすなりして、対象物のエッジが実際とことなる
位置・形状をしていると判断させてしまうと本来のAF位置からズレてしまう。

※これは
「波長が変わるとAFがうまくいかない」
「色温度によってAF位置が変わる」
という説から派生させる形で書いている。

古い色収差の大きいレンズではL41までいかずとも一般的なUVフィルタを
装着するとパープルフリンジがグリーンフリンジになることがある。
これは上記の理屈でピント位置が微妙にシフトしたのであって、紫外線の
波長が劇的に変化し紫を通り越して緑色にまでなって直接的に
写りに影響したわけではない。
そんなフィルタあったらすげーわ。
(もっとも、縁がグリーンなるというのは赤色寄りにピントがずれてる寸法に
なるはずなのでこれが正しい位置にシフトしたというのはおかしいではあるが)

なおAFは開放でなされるので、絞ればフリンジが改善されるというのは
光の通り道を狭めた結果収差が収まるというおなじみの理屈であって
AF精度そのものに違いはない。
開放はにじむから絞ろうね、という理屈がフォーカシングには通用しない
以上AF精度を上げるには要らぬ光を抑えるしか方法が無い。
その方策としてUVフィルタは奏功するのだろう。
全部嘘だけど。

(まとめ)
少なくとも、コントラストAFを使用するコンデジにはUVフィルタは
効果をなさないというか、ハナから最良のコントラスト具合を見て判断して
いるんでより良くなる余地は多分ない。
なので、コンデジや位相差AFを使用しないミラーレスにUVフィルタは意味がない。
というか、普通コンデジにフィルタつけられない。

また、位相差AFを用いるデジイチにおいては色収差の小さい優秀な
レンズではUVフィルタの効果はごく小さいかほぼ見られない。
つかそもそも作りが良好ならフリンジが起きにくい。
MF派にいたっては無縁。絞るか己の眼とウデでどうにかしてくれ。

要するに、UVフィルタはオートフォーカスの保険程度に考えておくのが
ベストであって、レンズの出来が良ければプロテクターがわりにつけてる
1000円台のMCUVフィルタで十分だということ。
※個人的にはマルミのMCUVよりケンコーのL39のほうが迷いが少ないイメージ

ただ真夏のビーチや真冬のスキー場、空をバックに飛ぶ飛行機やチッチを
追うような、紫外線が多い環境なら安牌切ってやっぱL41出動させるのも
アリっちゃアリかもしれん。
実際は南南東を向いて食べる巻き寿司程度の効能と思うので
高いZeta買わなくていいと思うんだけど。買っちゃったけども。

一方つくりのよくないレンズにL41なぞつけてもフリンジ除去という観点で
言えば実質無意味。ただし自然光下のAF精度に不満がある場合はある程度の
救済になるかもしれない。
残念なEF80-200mm F4.5-5.6 USMは手放したから検証できないけど。

余談を言えば、UVフィルタでコントラスト改善などという実験は無意味で
それは可視光に同じくPLフィルタの仕事である。

要するに、ミクロの世界でピント位置追い求めるよりも1/3段でもいいから
とにかくまず絞ったほうがずっときれいに撮れるよってこった。

2017年11月13日月曜日

磨いても取れないヘッドライトのくすみ

リンレイのヘッドライト用コンパウンド、買いました。
中身はつまるところキイロビンと同じクレンザー。
個人的にゃキイロビンでいいと思うが、そこそこ量が入っているので
むしろこっちを窓ガラスに使ったほうがコスパいい気がしないでもない。


油膜取りついでにキイロビンでも磨いてみました。


でもなんかこうイマイチきれいにならない。
触った感じつるつるはしている。
でもなんか黄色くてくすんでいる。
要するに、物理的にはそこそこ滑らかではあるんだけど
化学的に油脂ががっちり結合してる感じ。

この黄ばみ、ダメ元でココマジック試してみたらだいぶ改善したので
書いておく。

※ココマジックは台所の油汚れを一発で持っていくほどの脱脂作用があるので
ゴム・パッキン類にはなるべくかからぬよう気をつけ、すぐに水で洗い流すなり
しっかり水拭きするなりすること
あと、油汚れがまるごと雑巾に移し取られるのできれいめのやつよりは
雑巾でももうどーでもいいくらいのボロ布で拭くこと。


片側だけ拭いて比較。

before(ふいてないほう)


after(ふいたほう)


一枚画。
夕日じゃわかりづらいかなー。
多分ココマジックで徹底的に脱脂→コンパウンドで磨くという流れが
ベストなんだと思う。また磨き直しか・・・

2017年10月30日月曜日

ドラレコの選び方

特に中華レコ界隈におけるスペックの見方。

・画素数につて

とてもきれいと言われるiPhone6のカメラは1200万画素(12Mピクセル)
たまにこんなスペックのドラレコあるけどまあ、ウソよね。
フルHDの時点で200万画素しかないわけですから、平たく言えば
200万画素以上はオーバースペックであって、

200万画素より大きいスペック表記はまず100%
ウソ、詐欺、まがいもの
だまされるのを手ぐすね引いて待っておりますエヘヘ


と考えてOK。極論すれば

書いてる画素数みんなウソ

なんでございますよ。拡大して保存してるだけ。

多くの中華ドライブレコーダーでは30万画素(640x480)センサーの
映像をたてよこ倍以上に伸ばしているので記録映像の画素数では
ウソじゃない。
でも実際の映像情報量はセンサーを越えられないわけで。
最近は1280x720センサーも格安モデルにちらほら登場。
ただしそれでも無理に1920x1080に拡大保存して「フルHD録画!」
などという売り文句のためだけにヘンなことしよる。

実際にはフルHDでなくてもガッカリせんといてという
心構えだけあればいいや。


・視野角(画角)について

まず、一般的なカメラの標準レンズ焦点距離は35mm換算で28mm。
これは水平画角にしておよそ65°程度。
スマホのカメラもそんくらいにできてるので、コスト的に
無理のないつくりだと実は視野角はかなりせまい。

さらに言えばスマホはそこそこのつくりでつくっている一方
こんなコストしか考えてない製品にマシなレンズを組み合わせる
ようなことを作り手にあまり期待できない。
実際焦点距離は4mmくらいは当然にあるので実際の画角は
せいぜいがんばって60°かそれにも満たない。
よくて35mm換算で32mmくらいになる。

スマホ用の広角アタッチメントレンズを見ればわかるように、
広い画角をそれなりの品質で得るには大きなレンズが必要。
100均で「それなり」のスマホ用広角レンズが売ってるご時世なので
それ相当のものがついてるとしたら焦点距離は35mm換算で
25~6mm程度となり実際の水平画角は70°くらいになる。
実際、格安品はだいたいこのくらいのコスト感で作ってると
思われるし、商品画像もその程度のレンズの大きさが一般的。

本当に必要な画角をそれなりの画質で確保するなら、レンズ部は
大きく取られ、やや出っ張る形状をするので、製品写真があれば
それをチェックすればよい。
もっとも実物が画像と違う可能性もあるが、その際は臆することなく
返品する口実になるので買っちゃっていい。
・・・が、一般店舗だと返品に送料がかかるのでAmazon発送など
いざというとき売る側が回収してくれるやつで買うのが正解。


・スペックについて

スマホ含め安カメラのHD対応撮影素子は1/4型のオムニビジョンのov9712や
SOI(シリコンオプトロニクス)のH62あたりが大量生産されており
安く調達できるため、ここいらをまず使うことになる。
(たまにGC1024も見かけるが比較的マイナー)
いずれも実質1280x720@30fps(1Mピクセル=100万画素)なので、
「フルHD録画」というのは単純に記録時に引き伸ばしてるだけということがわかる。
まあ、大体の場合スペック表記自体いい加減なので最早どうでもいい。

■センサ(受像部)
OV9712
https://www.mouser.jp/pdfdocs/OmniVision_OV97121.pdf

SOI Area Sensor
http://www.soinc.com.tw/en/product.php

■チップ(システム・動画エンコード部)
generalplus1248(GPCV1248A)
http://www.generalplus.com/doc/ds/GPCV1248AV02_ds.pdf

Novatek
http://www.novatek.com.tw/products/SoCSolutions.asp
多くの格安モデルではNT96220(NTK96220)を使用。
これはモーションJPEG(MJPEG)しかサポートせず解像度は
もちろん1280*720どまり。
フルHDになると画質そのままで25fpsに低下するので
知らないみなさんは喜んでFPSを落として使っていることになる。
ちなみにH.264対応に対応したものはNT96226でありお値段もワンランク上。

(余談)
ffmpegで録画したもの(MJPEG)を変換する際は
-pix_fmt yuv420p -color_range 0
をオプションで付与しないとMJPEGの色空間がうまく渡らず
ダイナミックレンジがおかしく黒つぶれするので注意。
ただカラーレンジをただしく渡したとしてもプレーヤーの
HW再生支援がそれを無視して再生するので再生する際は支援を切ること。
(余談ここまで)

これに適当なレンズを組み合わせてできたのがこの面々。

中華サイトでは主にGT300の名で流通。その他OEM多数。
もしかするとコピーっていうレベルのものもある可能性もなくもない。
それにより処理プロセッサはスペック表記の時点でgeneralplusだったり
novatekだったりぐちゃぐちゃ。
実際問題センサのほうが画質に大きく影響するのであまり気にならないが。

一応GT300の分解レポートではノバテック系とある。
novatek GT300 Шасси (Main Board): H02 main_v02 2015/02/25
http://remont-aud.net/dump/gps_navigatory_videoregistratory/cpu_nt96650/novatek_gt300_shassi_main_board_h02_main_v02_2015_02_25/392-1-0-28821

センサにいたってはもはや不明。
なぜ不明かってーとOEM品のバリエーションがありすぎて
見た目(化粧箱さえ同一、使いまわせるようにするためか箱に
特定の型番表記がない)でまったく判断しかねる状況にあるため。
たまにあたりがあるようにも見えるが運次第。

レンズはそこそこというか案外広い。

が、sdカードスロットの建てつけなど基本的なとこのつくりに疑問。
また、ハズレを引くと広角レンズが入ってなかったり30万画素だったり
その両方だったりとリスクテイカーギャンブラーにはたまらない仕様。
恐ろしいことに中華サイトから転売してるだけの出品者の都合次第なので
ロット(というかただの仕入れ時期)によってモノが変わってしまうため
誰から買えばいいという判断さえできない。
こういうことがあるので、同じような見てくれの筐体を複数のサプライヤーが
提供しているものは避けた方がいい。
また、初期不良率が高い上本国との価格差があまりないことから
このテのものは中華サイトから直接取り寄せるより日本語対応で
返品や保証がきく国内通販経由で入手するが吉。届くの早いし。

ただまあ、この商品に限らず、意味のない謎のLEDがついてる時点で
設計段階から人を騙す気満々なものは出来もたかが知れているので
見た目で品質が判断できるような。
その点で言えば謎LEDつき製品は買わないほうがいいという判断でいいかも。
とりあえず同じだけの金を出すならば、半年で壊れるのではなく
最低1年もつ製品をチョイスしたい。そこまで見据えたい。

というか、昨今話題のリチウムイオン・リチウムポリマー電池の
焼損問題を鑑みると、ドラレコ普及ブームのしばらくののち
全国各地で車炎上事故がニュースを賑わす予感しかしない。
普通ならPL法が適用されるがここいら謎販売者から買うとなると
泣き寝入りするしか無い。
がんばって訴訟したところで、勝ったところで、売ってる側に
お金がないということにかわりはない。

ですんで。
高いお金出して新車購入された方は漏れなくお金持ちでしょうから、
高いお金出してPanasonicだのケンウッドだの、一流メーカーの
ものをお買い求めになったほうがいい。
車両炎上の憂き目に合うのは我々貧乏人の仕事。火の車だけにね!
ってやかましいわ。

んで次。
こっちはNovatek NTK96220?+オムニOV9712の組み合わせ。
Koonlung社OEMというかそのもの。DVR-A71N
せめて製造者がはっきりしてるのでスペックゆれの問題はない。
ただそのメーカー自体が名が通ってるわけでもないので
何の担保にもなりゃせんのだけど。

本家サイトではsonyセンサとあり、これをOEMするにあたり
スペックダウンしたのではないかという推理もあるがどっこい、
本家オフィシャルストアですらそんなの売っておらず
さらに「A71」はソニー製IMX322でなく他社のAR0330という有様。

参考:ワゴンR MH23S に前後ドラレコ設置【一部訂正】
http://minkara.carview.co.jp/userid/2395605/car/2357992/4319566/note.aspx

中華サイトでそこそこヒットしてるのがこれ。
T611と呼ばれるモデル。

処理プロセッサはgeneralplus1247。センサはH62。
1247の情報はなかったが1248と大きな違いはないだろう。
HDサイズのセンサとHDサイズをMPEGへ変換するチップの取り合わせ。
レンズも案外そこそこのやつなのでまあまあ三車線入る。


マイナーなもの。

チップセットにsunplusというものが使われている。
一部generalplus製の表記もあるもファイル名がSUNPxxxx.AVIとあるので
sunplusとみてまず間違いない。
センサーが悪いのだろう、夜間はフレームレートが落ちて20fpsになる。
しかし動画自体は30fps固定なので概ね4フレーム毎に直前の画像を
2フレーム重複挿入し気持ちの悪い映像をつくってくれる。

~イメージ~
本来の映像(20fps)
A B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T(ここまで1秒)

出力映像(30fps)
ABCD DD EFGH HH IJKL LL MNOP PP QRST TT(ここまで1秒)

といった具合。カックカクである。
フレームレートが落ちてるとは言え、録画自体はドロップすることなく
等間隔に画が撮れているので問題はないが、ファイルに書き込む際
6コマ分(0.2sec)を1単位として書き込む際映像が4コマしかないため
残りの空き2枚をパディングしているように見える。
これはおそらくこのチップ側の取り回しによるもの。
センサーも悪いしファイルの出来も悪いしでいいとこなし。

ハナからフルHD・25fpsで残すなら5コマ分(0.25sec)につき
4枚の画像と1枚のパディングで済み、見た目だけなら
よりスムースではあるのであえてムダにフルHDを指定するのも
アリっちゃアリ。

25→20fps例(5コマ中4コマ動き、1コマ重複)


しかしこのsunplusはフルHDだと25どころか日中でも15fpsまで
落ちるのでこんな涙ぐましい努力も通じないのである。

(ふたたびffmpeg余談)
これを修正する最も手軽な方法は2回エンコード実施すること。
1回目は
-vsync 2
オプションをつけて重複フレームを削除しつつVFRにする。
次に2回めのエンコで
-vsync 1 -r 20
を付与することでフレーム画像をそのまま等間隔で20fpsに
あてはめて本来の時系列に配置し直せる。

コマンド例
\ffmpeg -i input.avi -vcodec libx264 -crf 22 -vsync 2 -acodec aac -ac 1 -b:a 32k -pix_fmt yuv420p -color_range 0 -f mp4 temp.mp4
\ffmpeg -i temp.mp4 -vcodec libx264 -crf 24 -vsync 1 -r 20 -acodec copy -pix_fmt yuv420p -color_range 0 -f mp4 output.mp4
del temp.mp4
(余談ここまで)

というわけで基本日中専用。
夜間は一手間かけりゃ使えないことはないくらい。

2017年10月27日金曜日

中華ドラレコの画角を広げる

図画工作の成績が「2」でもできるかんたん加工。
使用したのはキャンドゥの広角レンズ。

■必要なもの
・広角レンズ
・ビニールテープ
・プラスチック用ボンド(あると楽) ※
・miniUSBやmicroUSBを給電できるケーブル・アダプタ(あると楽)

※アロンアルファなどはプラが溶けるのでNG


■注意事項
もともと画角が広めのもの(レンズが大きいもの)には
使用不可。というか、そういうのにはする必要がない。


■手順
つける前の状態


1.クリップからレンズ本体を外しておく

2.ドラレコのレンズに広角レンズを重ねてみる。
広角レンズの工作精度が悪いのか、カメラレンズの中心に
広角レンズの中心をきっちり重ねて配置してもケラレる
(広角レンズの中心が来ていない)状態になることがある。
この場合はケラレる方向へ少しズラしてしてみて、なるべく
ケラレる部分が少なくなるよう位置決めする。

ちなみにこの程度の差。電気もつけず適当に撮影。

・レンズをつけない状態


・レンズをつけた状態


せいぜいx0.8くらいの効果。
なお、中央部の解像感は落ちる上隅は流れるので適当な
力加減でやる。
意地になってもしょうがない。

3.ボンドでくっつける
レンズにつかないよう、ボンドをつまようじですくって
プラ部分にチョコチョコつけるくらいでいい。


4.ビニールテープで固定
一般的な幅のビニテを半分の幅に切って使用。
基本的なことだが、ビニテは少し力を加えてビョーンと
引き伸ばしながら使う。そのほうがきっちり固定する。


2017年10月19日木曜日

デミオ君、マフラーカッター装着

微妙にマフラーが下向きのDYデミオ。
ストレートがいいんじゃねと思うところであるも
これはむしろポジティヴなほうに取ろうという企画。
ひらたく言えば、

下向きなら、下向き用の曲がったやつでなくストレートで行こう

というのがモットー。

今回用意したのはこれ。75Φ。
3点留めのような、
・ネジの位置決めや締め方がめんどくさい
・遠くからでも飛び出た長いネジがめちゃくちゃ丸見え
・点で支える不安定な構造
以上のデメリットが一切ないネジバンド式。
ただモノは同じ(VIZ-KMC-AX441)なのになぜかケツに型番が付加され
しまいにゃそれぞれ違う値段で売ってたりするへんなやつ。
チープかと思いきや存外にずっしりしてて上出来。


金具が見えるのは風情がないので、ちょうど下向きの
マフラー自身に隠れるよう仕向けてみる。
ドライバーを締めるのは右手の作業なので、留め具の向きを
デフォルトと逆にセットしなおしておいた。
しかしこれはさっそく裏目に出ることになる。

・取り付け前
DY3Wのマフラーはおよそ45Φ。

・軽く取り付けてみたの図
…バンパーに干渉しているためこの作戦はナシに。はや企画倒れ。
とりあえずモノはあるのでこのまま続行。
留め具を本来の向きにセットしなおしてトライ。

・ホースバンド金具部を上にして再度取り付けてみたの図
まずはもっとも長くなるよう、バンパーから飛び出す勢いで。
金具丸見え。ここから調整開始。
余ったバンド部は穴に押し込んだ上でねじを巻くとすっきりして吉。

・ひっこめて金具だいたい隠れたの図
バンパーの裏に隠れるため、しゃがんでやっと見える程度に。
このくらいで決め打ちの方向でチェック。

当然ながらクリアランスも問題なし。

ここより出すと金具が目立ってしまう。
ここよりひっこめるとマフラー本体が目立ってしまう。
完璧な位置はないのでまあまあの塩梅で妥協。
ちょうどツライチくらいが目安。

・増し締め後のチェック
地上高は数cmしか下がらず、車止めの心配なし。
一般的な車止めが12cmなので20cmありゃ全然余裕と
メジャーの測り方も雑に。

近くでは上から見下ろす形になりマフラー本体は見切れず。
10mほど離れた場所から望遠1200mm伸ばしてこの程度。
日中でも視力1.5ない限り肉眼ではまずわからない。
近づけば見えそうだが、近づけば近づくほど金具もマフラーも
死角に入るため結局まともに見えないまま。
坂道だったら見えるかなレベル。

(余談)
これを実現するには留め具位置から端までの長さ、そしてこのような
斜角のついた下向きマフラーが必要。
たとえば今回と同じストレート型カッターでも

↑こんなのは短すぎるので取付部分も中のマフラーも
全部丸見えになってしまう。
元がストレートなマフラーだったらもう目も当てられない。
な姿が近くからでも丸見えなのである。

また、下出しをストレートに変えようもんなら

↑取り付け部分がMAX3cm程度だと金具丸見えだし
安物はマフラーの向こう側が文字通り

筒抜け

だったりするんでこれも風通しが良すぎてお寒い結果になる。
素敵な現物写真がいっぱいアップされてて切ない。


・外観
主張はひかえめに。
バンパーから出ないので荷物積み下ろし時に
弁慶の泣き所でやけどする恐れもなし。
元に比べて排気口の面積2.5倍以上になっているも
案外大きく見えないのでぱっと見純正っぽい感じではある。

よこから。駐車場で横から見られてもバレない。

ちょっとしゃがんで

ちなみに同じシリーズでオーバル型(VIZ-KMC-AX448)もある。

これだと排気口の面積が更に大きくなり元の45Φマフラーに対して
4倍近くにまでなるためこれはさすがにやりすぎか。
筒はでかいのにどこからも排気音がしないという怪奇現象もまた
ゾウゾク背筋から伝わってお寒い話になる。
ただこのハッタリ車いじり界隈はやったもんが満足すりゃそれでいいというか
中途半端な事するよりいっそ突き抜けるくらいがちょうどいいっちゃいい。
元気よく楽しく馬鹿をやるすがすがしさ。

また、今回はできなかった、ネジ金具を隠すようなセットアップでいくなら
より細いVIZ-KMC-AX321を検討するものいいかもしれない。
テールが62Φと1cm以上小さいのでひょっとしたらギリいけるかも。

ただし下向きに伸ばしたマフラーでテール上部のひさし(何て呼べばいいんだ)が
ちょい飛び出した形をしてるのなんて見たことないので実際どう見えるかは
つけてみないとわからない。吉と出るか凶と出るか。
ひさし側が1cm長いのでマフラーはもうちょっと見切れづらくなるはず。
ただ仮に今回と同じようにやっぱり逆さでしか装着できませんでしたとなっても
その場合は排気口がより垂直側にカットすることになるんでそれはそれで
いい感じにまとまるかも。

しかし男というのはいろいろ太く大きく見せたがる※という悲しき性を
背負った生き物であるからして、装着前に比べてさほどΦが大きく
ならない(排気口面積は45Φ比およそ1.8倍)というのは変化量という点で
満足度をやや下げる要因になるかもしれない。
ただ、AQUAやプリウスなどじゃ、あまり太いマフラーついてると
お前エコカー乗ってるんちゃうんかいって感じになるんでこんくらいに
抑えておたほうがいいと思う。

※注:排気音とかそういう話です

いや、やっぱりテールはグランドと平行が理想だってというなら
やっぱ無難にここらへん。

テール径は上記に近く63Φ。
跳ね上げなのでこっちはよりマフラーが見切れやすくなるはず。


【おまけ】
購入前にはまるかざっくり計算する方法

1.バンパーとマフラーないしその延長線が一番近くなる
(直角の位置となる)場所の距離(クリアランス)を測る…A
※定規二本使うなりしてくんろ

2.マフラー径を測る…B

3.装着予定マフラーカッターの寸法を確認する
ポイントは下記2点。カタログ値は参考までに
・マフラーカッターの太さ…C
・カッター装着部(マフラーと結合する側)の太さ…D

4.クリアランスを計算する
・バンドをマフラー上部で締める場合
A -(C - D)÷ 2 = カッター装着時のクリアランス

・バンドをマフラー下部で締める場合
A + B - (C + D)÷2 = カッター装着時のクリアランス

※マフラーの厚みや寸法表記の正確さ・製品誤差・計測誤差
マフラーの振動などなどあるので余裕をもって1cmはマージンとって
余裕がないものとみておく

例)
前提
Aクリアランスが25mm
Bマフラー径が45mm
Cカッターの太さ75mm
D装着部の太さ61mm(実測。仕様では55mmだったけど)

まずは今回失敗した
・バンドをマフラー下部で締める場合
を見に行く。
数字を当てはめると

25 + 45 - (75 + 61)÷2 = 2(mm)

とまあ、ほぼ余裕がない。
ていうかマージン入れたら完全にアウト。
実際アウトだったし。
次に
・バンドをマフラー上部で締める場合
を見る。

25 - (75 - 61)÷ 2 = 17(mm)

これはOK。
そりゃそうだ。カッターのふくらみしか縮まる余地がない。
この際だから上記VIZ-KMC-AX321は下締めいけるのか計算してみる。
多分これも実際は太めだろうからDは現物に+6mmして56mmとする。

25 + 45 - (62 + 56)÷2 = 11(mm)

うーん微妙。マージン入れてギリセーフの1mm。