nvidiaローエンドの流れを紐解く。
リリースデートはだいたい店頭で並んだ頃合い。
■GeForce2 MX 200(Passmarkスコア 2)
2001年春リリース。DirectX7世代。
前年夏に廉価版無印MXが登場し、それからしばらくしてさらにコストを
抑えたMX200がお目見え。
2000年代中頃に情シス小屋のパーツ箱で見かけて遊んでたがその頃には
性能は400とさほど差がなかったイメージ。
■GeForce4 MX 440(Passmarkスコア 3)
2002年春リリース。一応DirectX8世代であるが実際は8.1で完成を見たので
8.0(それでもHW的には不完全対応)というスペックは中途半端。
GeForce2をほぼままにスピードだけ上げたようなもの。
その頃きちんとしたものが欲しいユーザーはRadeonに流れた。
さらに下のモデルMX 420があるが見た記憶が無い。
■GeForce FX 5200(Passmarkスコア 7)
2003年春リリース。DirectX9世代。
DX9では絶対的なパフォーマンスが出ないため実質DX8世代。
その後WindowsVista登場後に手持ちのAGPマシンで一応Aero対応と
するべく装着するような感じで細々と使われたイメージ。
AGP最後のローエンドとして長く支持された製品であった。
■GeForce 6200(Passmarkスコア 44)
2004年冬リリース。
上述の通り時代はAGPからPCI-Expressへの過渡期でむしろPCI-Eに
飛びつくようなユーザーはもれなくハイエンド志向なため
そんな中に登場したPCI-E対応ローエンドなんて見向きもされなかった。
とりあえず6600無印か6600GTを指名買いしてた層が多かった印象。
■GeForce 7300GS(Passmarkスコア 66)
2005年冬(2006年初頭)リリース。
PCI-Express対応マザーもまずまず普及してきた頃合い。
しかし上記から状況はさほど変わっておらずぱっとしなかった。
もうちょっと出して7600GSあたりがベストチョイス。
■GeForce 8400GS(Passmarkスコア 112)
2007年夏リリース。DirectX10世代。
PCでのDVD読み込みが普及した一方でCPU性能がまださほど
高くなかったこともあり、ユーザーのニーズもメーカーも
3D性能より動画再生支援に注目した頃。
よって3D性能よりは第二世代PureVideoが売りでオンボードからの
画質向上・スペックアップ用に売れた。
G210の登場までローエンドを牽引。
■GeForce 210(G210) 40nm(Passmarkスコア 171)
2009年秋リリース。引き続きDirectX10世代。
YouTubeやニコニコ動画などのWeb動画が台頭する中、引き続き
動画再生支援が求められるところで登場。
というわけでH264に完全対応した第四世代PureVideoが目玉。
リリース時点でWindows7(DirectX11)が登場していたが、ローエンドに
DX11なんて無縁であるのでそんなのは何ら問題ではなかった。
その一方DirectX9世代のミドル級スペックはあるため古いゲームなら
案外動いてしまうというものでもあった。
間もなく登場するCoreiシリーズ内蔵GPUが打ち負かす日が来るが
Core2Duo世代の救世主としてローエンド界で長く君臨することとなる。
その期間実に6年余であった。
□なぜ長きに渡ってG210はその役割を与えられたか
本来であれば2010年に400シリーズとしてFermiを投入し終え、
翌年かそのまた翌年にバリューレンジを拡充すればいいのだが
まずFermiの抱える問題の解消に明け暮れることになる。
そのためリリースから間もなくFermi第2世代のアナウンスを
余儀なくされ翌2011年に急遽500シリーズをリリース。
しかしFermiはどこまでもFermiであって使い物にならない。
どっこい開発も生産も急には進まない。
新しいの出ます!出しますからね!とアピールしたくてもモノはない。
モノがないならせめてハコをつくって時間を稼ごうということで
2012年に見切り発車で600シリーズをリリースするもモノはみんな
500シリーズのリネーム。
翌2013年にようやくKeplerアーキテクチャ投入となる。
このため600シリーズの中にFermiとKeplerが混在することになり
いびつなラインナップになってしまった。
ここは仕切り直しが必要ということで今度は600シリーズの中の
Keplerをリネームすることで翌2014年、700シリーズに落ち着く。
(それでも在庫処分なのか、GT730の亡霊が紛れ込んでたりする)
ちなみにMaxwellはKeplerとほぼ同時に登場したことからも
わかるようにモノはKeplerにほぼ同じ。
流れをおさらい
2010 400シリーズ(Fermi 40nm)
2011 500シリーズ(改良版Fermi 40nm)
2012 600シリーズ(同上)
2013 600シリーズ(同上/Kepler 28nm追加)
2014 700シリーズ(Keplerのみ)
このようにドタバタの末ようやく2014年にKeplerをまず
ミッドレンジ~ハイエンドで投入し終えることになった。
翌2015年にスペック調整でGTX900シリーズを拡充。
上から下までKelperアーキテクチャが出揃ったのが2015年で
そこからようやくローエンドをリリースする余裕が出てきた。
以上ドタバタのせいで400台ではローエンドのリリースなし。
途中最底辺ではないがGT520という一見GT220後継のような
モデルが登場するがGT220よりも性能が低い一方発熱も
電気食いもひどいという体たらくのため買い替え需要に至らず。
その一方G210と置き換わるような価格設定でもなかったため
全く売れなかった。
のちGT610と名前を変え細々と在庫処分されていった。
■GeForce GT710(Passmarkスコア 691)
2016年春リリース。DirectX11・12世代。
Pascalリリースの半年前というKepler世代末期に滑り込むかたちで登場。
これが初期Corei世代PCでのスペックアップ用途としてそこそこヒット。
さすがに発売から2年経過していることからそろそろ次がほしいところ。
□次のローエンドはいつ、どんなものか?
以前はDirectXが更新されるとそれにつれローエンドも
置き換えがなされた。
Vista登場に伴い注目されたWindowsAeroの動作にDirectX9が必要な
こともあって5200FXがAGP世代に特に大きい需要を呼んだ。
次にDVDやWeb動画(MPEG2、H264)の普及に伴い再生支援が
求められこれに応える形で8400GSはローエンドではその機能が提供された。
要するにローエンドとはいえ市場戦略的にその時々で
求められるニーズとコストでバランスをとったものを
提供しないと売れないのである。
この流れは引き継がれ、今後4K・HEVCの再生支援が
ローエンドで求められるはず。
現時点でのローエンドGT710は第五世代PureVideoであるため
4KサイズのH264再生はサポートしているがHEVCには対応していない。
また、YouTubeはVP9に移行しつつある状況。
(さらにAV1へ移行しそうな感じもあるがまだ未知数)
現状ひとまず上記VP9やHEVC(H265)に対応する必要がある。
PureVideoは第七世代(Maxwell)でVP9サポート済みなので
Pascalをベースにしたローエンドを出すのが順当な感じで
あるが案外4Kってまだまだ普及に至ってない印象。
また、VP9やH265もこんにちのCPUではフルHD程度なら
どうにか再生できてしまう。
一方でCPUは世代を追う毎に内蔵GPUの性能も底上げされ
上位モデルでなくともそこそこのローエンドとそろそろ
張り合うまでになってきている頃合い。
以上より、ローエンドとして要求されるスペックの
見極めが難しいところ。
また、近年慢性的なメモリの品薄はGPU界隈では特に
マイニングによるビデオカード需要もあって解消しない。
とりあえずもうしばらくはGT710の時代が続くんじゃ
ないだろか。
なお、nvidiaのリリース姿勢からして、次のアーキテクチャを
リリースしたのちにそれより旧い設計世代のものを下位モデル
として新たに出すということはOEM向けを除けば稀だ。
(逆に現行ラインナップに次世代コアを先行投入するというのはある)
もし逆転があるとすればリネームであるが、上記のように
一時のリネームラッシュはFermiの失敗によるもので
いわばイレギュラーなものであったはず。
リネーム番長のイメージが定着してしまったが、今後はおそらく
また失敗しない限り同様のことはないだろう。
噂ではPascalのEOLを決定したとのことなので、現時点で
GP10xベースのGT1010などというモデルは登場しないことが
確実な状況。
Ampere製品リリースが噂通り2Qならばすでに目前という
状況のためGT710以上のギリギリ滑り込みというセンは考えにくい。
RUMOR: NVIDIA Ampere GA104 GPU Powering ‘GeForce GTX 2080’and
GeForce GTX 2070’ Launching In April, Mass Production
Has Begun And GP102 is EOL
https://wccftech.com/nvidia-ampere-ga104-gpu-geforce-gtc-2070-gtx-2080-launching-april/
よって現行GT710と置き換わるモデルが登場する条件は
・Ampereが落ち着いた頃。そこで出なかったらその次
・4Kの本格普及
・YouTubeがAV1へ移行完了
こんな感じになる。こりゃ数年後だろうか。
AMDさんもリネームばっかしてないでぽろっとなんか出してくれないすかねえ。
今ちょうどいいタイミングなんだけど。
2018年2月10日土曜日
2018年2月2日金曜日
nvidia GT710でFF15は遊べるのか
まあ、遊べないよね。
ファイナルファンタジーXVベンチマーク
http://benchmark.finalfantasyxv.com/jp/
VRAMは順当に2GB食いつぶし。
CPUは2.5GHzクアッドコアでおおむね50%以下なので
安く組むならクロック数の高いデュアルコアでOK。
いっそ中古1万円のi5(SandyBridge)PCでも十分そう。
実メモリ消費量は5GB程度であるも、プラス数GBをコミットしてるため
8GBきっかりでは足らず。
ページファイルをいくばくか用意してあげるとOK。
そうでないとメモリ不足でベンチマークは完走しない。
結果はご覧のありさま。
ちなみにGDDR5(2GB 64bit-bus 40.1GB/s)は2割増し。
またFFIVに同じく、フルスクリーンだとややスコアが落ちる。
4割程度オーバークロックかましてGT730(DDR3版)相当にしたところ
順当にスコアアップ。
ちなみにGT730がIntel HD Graphics630とどっこいなので現状の
一般的なCPU内蔵グラフィックもこのあたりだろう。
なので、もうちょっとほしいなと思うのならどこからが買いかを考える。
GPU性能比早見表からすると、GTX1050でようやく1280x720軽量で
4500~5000におさまり、「やや快適」の最底辺あたりになるはず。
補助電源なしのロープロ環境ではここより上がないので、まともな
スペックを求めるならばゲーム用に組み直すより素直にPS4
買ったほうが幸せになれると思う。
HD4600はGT730と同程度かタイトルによって不得手なものもあるので
iGPU目当てで中古買うよりより安いCPUにグラボ足した方がコスパはよさそう。
ファイナルファンタジーXVベンチマーク
http://benchmark.finalfantasyxv.com/jp/
VRAMは順当に2GB食いつぶし。
CPUは2.5GHzクアッドコアでおおむね50%以下なので
安く組むならクロック数の高いデュアルコアでOK。
いっそ中古1万円のi5(SandyBridge)PCでも十分そう。
実メモリ消費量は5GB程度であるも、プラス数GBをコミットしてるため
8GBきっかりでは足らず。
ページファイルをいくばくか用意してあげるとOK。
そうでないとメモリ不足でベンチマークは完走しない。
結果はご覧のありさま。
ちなみにGDDR5(2GB 64bit-bus 40.1GB/s)は2割増し。
またFFIVに同じく、フルスクリーンだとややスコアが落ちる。
4割程度オーバークロックかましてGT730(DDR3版)相当にしたところ
順当にスコアアップ。
ちなみにGT730がIntel HD Graphics630とどっこいなので現状の
一般的なCPU内蔵グラフィックもこのあたりだろう。
なので、もうちょっとほしいなと思うのならどこからが買いかを考える。
GPU性能比早見表からすると、GTX1050でようやく1280x720軽量で
4500~5000におさまり、「やや快適」の最底辺あたりになるはず。
補助電源なしのロープロ環境ではここより上がないので、まともな
スペックを求めるならばゲーム用に組み直すより素直にPS4
買ったほうが幸せになれると思う。
HD4600はGT730と同程度かタイトルによって不得手なものもあるので
iGPU目当てで中古買うよりより安いCPUにグラボ足した方がコスパはよさそう。
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