2017年11月18日土曜日

赤外線とIRカットフィルタ

デジカメには赤外線フィルタが入っている。
これは画質の低下を避けるためとある。

一方でコンデジやスマホにIRフィルタが入ってないという話があるが
センサーサイズの差を加味すれば画質に極端な差があるとは思えない。

この赤外線というのは本当にそこまで悪者なのか確認しにいく。


■手持ちのSL1000で赤外線は写るのか

デジカメには通常ローパスフィルタにIRカットフィルタが組み込まれており、
赤外線の影響は受けないはずである。

ここでよくある実験。
目に見えない光の類の光学マウスやらリモコンやらを撮ってみる。

IR丸見えやんけ・・・スマホ並じゃないの・・・。
どうやらこいつにはまともなのが入ってない様子。
ちなみにEOS Kiss X3は無問題だった。


■材料を探しに行く

「cmos 量子効率」で画像検索すると近赤外線領域でセンサーがこんもり
しているグラフがちらほらある。
モノは違えど、もしこれに近い特性であるならば、このセンサーは
そら紛れもなく近赤外線領域を拾ってしまってることになる。


■お買い物

・IRカットフィルタ
探してみたがまず国内にモノがない。
あっても1万円越えとかいうわけのわからん価格設定。
仕方ないので中華サイトからお取り寄せ。
どうもIRカットフィルタというものはメジャーでなく、UV/IRカットという
バンドパス的な物が一般的な様子。
お値段900円ほど。メイドインチャイナなので品質も効果もわからん。
でもこれしかモノがないわけで。
スペック表記がないのでなんぼのもんかは不明。

・IRフィルタ
上記とは真逆の、可視光をカットしてIRのみを透過するフィルタも買ってみる。
お値段1000円ほど。
IRフィルタにはIR72(IR720)・IR76(IR760)・IR85(IR850)などがあるが
wikipediaを見ると赤外線は750nm以上を指すようなのでこれに近いIR760をチョイス。
モノが52mm径なのでステップダウンリングも取り寄せる。

・SL1000用フィルタアダプタ
所詮コンデジなのでねじ切りがない。
これに無理くり58mm用フィルタをつけるため、ネジ部を両面テープでくっつける
アクロバティックなアダプタを装着する。
国内でセット品を仕入れるとぼったくり価格になるので
こいつも中華サイトから取り寄せる。
お値段500円ほど。
これはS9400W・S9800・S9900、オリのSP-100EEにも利用可。
ていうかSP-100EEもろレンズいっしょで外注バレバレ。
そりゃレンズ品質に不満あるわなあというレビューも。

価格.com - 『画質は安物コンデジ以下』 オリンパス OLYMPUS STYLUS SP-100EE
*れたす*さんのレビュー評価・評判
http://review.kakaku.com/review/K0000622935/ReviewCD=829030/#tab


■検証の流れ

1.通常の撮影条件で赤外線は写り込むのか
自然光 - 可視光 = 赤外線 になるはずなので、同じ条件で
IRフィルタを通した写真が真っ黒でなければその分影響があるといえる。
ここで真っ黒だったらその時点で企画倒れ。

2.赤外線を除去したら画質は目に見えて向上するのか
自然光 - 赤外線 = 可視光 になるはずなので、同じ条件で
二枚撮り比べてみて、900円出してIRカットフィルタを買う価値が
あるのかどうかを確かめてみる。


■可視光をカットしてみる ~準備編~

初IRフィルタに四苦八苦。
また、週間天気も芳しくなくおひさまマークが向こう一週間は来ない。
冬にやる企画じゃねえなそもそもという後悔の念を抱くもはじめちゃったものは
仕方ないというかモノも買っちゃったのでこの自由研究は何かしらの形で
仕上げなくちゃならない。

なにはともあれまずは撮ってみる。
露光の参考にあえてレンズフードでケラレるように仕向ける。

WBオート ISO3200 1/20sec F2.9 24mm(35mm換算) 曇り


R


G


B


まず言えることは、SL1000では赤外線には本来波長の短い光に反応する
青色センサーと波長の長い赤色センサーとが強く反応している。
その一方緑色センサーは不得手(本来はそうあるべきなんだが)なようで
かなり暗くがさがさ。
また、赤色と青色チャンネルが露出オーバー気味。
少しでも暗くするとAFが効かなくなるので、おそらくAF・AEは
緑チャンネルだけを見て決定されている。


■赤外線をカットしてみる ~準備編~

次にIRカットフィルタを試してみる。

フィルタなし 1/200sec F2.9


フィルタあり 1/170sec F2.9


全体的に青みがかった色になる。
特に周辺が強く出る一方中央付近はやや収まった感じ。
また、条件にもよるがAEでちょい暗くなる。
アベレージ測光だとまあそりゃそうだろうなという気がしないでもない。

この時点でおやおやという感じだが幸い中央部分だけはどうにか元の色に近い。
が、それでもやはり青い。あーあ。
斜めから差す光はてきめんにフィルタとレンズの間で青くさわがしくなるはずなので
レンズフードはだいぶ深いものが必須だろう。
ちなみにマウスを撮ったら青い光は消えたので一応効果はきちんとある様子。



■可視光をカットしてみる

一瞬の晴れ間でフリンジ出るようにしてどうにか撮れた一枚。
ズームすると途端にAFが効かなくなるのでピントをあわせたあとにフィルタを
かける要領で撮影。

IRフィルタなし 1/60 F6.5 ISO100


IRフィルタあり 1/60 F6.5 ISO100


(参考)上記IRフィルタあり +3EV


はい、何も写ってないと。さーこの結果どうしてくれよう。
仮に赤外線が影響するならば、人間の目は可視領域上限まで元気よく
100%の感度で感知できるわけでもないんでしてせいぜい650nm以上の領域が
もーいい加減見えんよって具合の一方機械はそんなのお構いなしにバリバリ
検知するのかもしれん。

ならば「はい、もう完っっ璧に可視光越えてます!」というIR760はカット効果が
強過ぎで比較に用いるべきでなかったかも。
かといってこれ以上使いみちのないフィルタ買い足してもなあとここでいったん見切り。
まあ、実際問題なにも写っちゃいない以上どうでもいいんだけど。

参考
第3回 可視域とは?|CCS:シーシーエス株式会社
https://www.ccs-inc.co.jp/guide/column/light_color/vol03.html


■赤外線をカットしてみる

ここから本題。
赤外線を多分に含むお日さまの光の下でオーバー目にとってみる。
ここでフリンジやハイライトを押さえ込めたりできたら御の字。
画像は製品付属のRAW現像ソフトでパラメータいじらずそのまま出したもの。
いずれもWBオート。

IRカットフィルタなし 1/105sec ISO100 F6.5 1200mm相当


IRカットフィルタあり 1/105sec ISO100 F6.5 1200mm相当


はい、色が変わっただけでした。ちゃんちゃん。

ついでに色変わっちゃいますシリーズいろいろ。
赤色がテキメンにやせる。
可視光を残すというよりもすでに可視光に影響が出ちゃってる。
どっちがフィルタありかは書くまでもない。





■まとめ

赤外線は写りに影響しない。
するかもしれないが、直射日光を受けたハイライト部でさえなーんも違いがない。
そしてIRカットフィルタはひどく青みが強く使い物にならない。

よって、IRカットフィルタはまー要らない。おすすめしない。
買っても何も得しないし、実際もうこれ使い所がわからない。


「味のある」画を撮るにしても赤色が飛ぶんで人をとるには向いてない。
なにかこう、無機質なものを撮るとか夕方に持ち出すような運用になるんだろう。
しかしホワイトバランス調整してどうにかなるんかなこれ…。

2017年11月14日火曜日

パープルフリンジと紫外線とUVフィルタ

今回はムダなものを買わそうとする風潮に一矢報いたい企画。


■UVフィルタには意味がない

パープルフリンジは紫外線が原因となりうるという説がある。
またそこから、UVフィルタは有効であるという文脈で語られる。

なぜ目に見えない紫外線が目に見えるフリンジに変化するのか。
そこでは屈折を理由に語られることが多い。

時に光の三原色にのっとると「紫」は

青と赤

でできているのである。
光を感じるセンサーは

赤いきつね
緑のたぬき
青いうさぎ

この3つしかない。
紫の波長に感光するセンサーがあるなら話は別だが、んなのはない。
どっこい赤は緑をはさんで青の対極にある色なのであって黄色みたいに
単純な話で検知・つくられるものではない。

センサーにおける紫色の検出を語るソースとして多分有名どころの
インターネット・アーカイブにあった「デジカメと紫色」を読むと
赤色センサーの領域を青色まで伸ばす仕組みが記載されている。
しかし赤センサーが青領域で拾える感度はかなり低い。ほぼない。
増幅する仕組みについても話もあるが、基本的にセンサーは
純粋な紫の波長にはめっぽう弱いのである。
すんませんきちんと拾えませんというレベル。

であるならば、だ。
元・紫外線がちょいとひん曲がったくらいのものが明確な青色の光ないし、
青色センサーと感度微弱な赤色センサー両者が満を持して拾い上げられる
ほどの強い紫色の光に変化するとでも言うのだろうか


答えは絶対ノーだ。
そもそも「デジカメと紫色」でも、純粋な紫の波長は拾えないと言っている。


今一度確かなことを整理する。
・鮮やかなパープルフリンジは、紫色である。
・イコール、紛れもなく青色と赤色のセンサーで検知している。
・青色センサーは青色より波長の短い領域を満足に拾えない。
・赤色センサーは波長の短い領域をほとんど拾えない。

この時点で紫外線が純粋な紫の波長に変化して写るなどというのは
ありえないのである。
ではパープルフリンジ正体はいったいなんだろかってーと、そりゃ紛れもなく

可視光による色収差でしかない。
端で発生したなら倍率色収差だし、中央部で発生したならそりゃ軸上色収差だ。
単体の青い可視光か、青い可視光と赤い可視光が合わさった紫の光だ。
決して紫外線に由来するものではない。
よって、UVフィルタに意味はない。



■もしパープルフリンジにUVフィルタが効果があるというならの仮説

いろいろありますわね、ネット上に。
これを考えてみる。

それは対照実験で撮り直した際ピント位置に差異が発生したものである。

ピントがより正確な方へ寄ることによって軸上色収差のなりをわずかに抑えた
結果でしか無い。それ以外に画質に影響する要因がない。
改めて大雑把に言えば、UVフィルタに効果があるのだとしたら、紫外線は
写りそのものに影響しているのではなく、オートフォーカスに影響している。

いったん断っておくと、今書いてるのは「フリンジはぜったぜったい紫外線と
関係あるんだい!高いお金出してL41フィルタ買ったんだいウワーン」という
人のため、紫外線にリンクするようにこじつけているのである。
書いてる本人のためでもある一方、そんなバカなという気持ちもありありである。
ただただ楽しんで書いてるのである。

もーちょい踏み込むと、レンズで紫外線の屈折が起きるがこれは問題ではない。
問題は、位相差AFを行う際に登場するカメラ内部のセパレータレンズである。
(セパレータレンズ・AFセンサ自体で写し撮るわけでないので、こいつらの
解像精度はまったくとは言わないがそこそこどまり)
ここに届いた時点で紫外線そのものがAFセンサーを撹乱しているか
あるいはAFセンサーが反応する程度まで可視光よりにシフトした
光によって悪さしだすなりして、対象物のエッジが実際とことなる
位置・形状をしていると判断させてしまうと本来のAF位置からズレてしまう。

※これは
「波長が変わるとAFがうまくいかない」
「色温度によってAF位置が変わる」
という説から派生させる形で書いている。

古い色収差の大きいレンズではL41までいかずとも一般的なUVフィルタを
装着するとパープルフリンジがグリーンフリンジになることがある。
これは上記の理屈でピント位置が微妙にシフトしたのであって、紫外線の
波長が劇的に変化し紫を通り越して緑色にまでなって直接的に
写りに影響したわけではない。
そんなフィルタあったらすげーわ。
(もっとも、縁がグリーンなるというのは赤色寄りにピントがずれてる寸法に
なるはずなのでこれが正しい位置にシフトしたというのはおかしいではあるが)

なおAFは開放でなされるので、絞ればフリンジが改善されるというのは
光の通り道を狭めた結果収差が収まるというおなじみの理屈であって
AF精度そのものに違いはない。
開放はにじむから絞ろうね、という理屈がフォーカシングには通用しない
以上AF精度を上げるには要らぬ光を抑えるしか方法が無い。
その方策としてUVフィルタは奏功するのだろう。
全部嘘だけど。

(まとめ)
少なくとも、コントラストAFを使用するコンデジにはUVフィルタは
効果をなさないというか、ハナから最良のコントラスト具合を見て判断して
いるんでより良くなる余地は多分ない。
なので、コンデジや位相差AFを使用しないミラーレスにUVフィルタは意味がない。
というか、普通コンデジにフィルタつけられない。

また、位相差AFを用いるデジイチにおいては色収差の小さい優秀な
レンズではUVフィルタの効果はごく小さいかほぼ見られない。
つかそもそも作りが良好ならフリンジが起きにくい。
MF派にいたっては無縁。絞るか己の眼とウデでどうにかしてくれ。

要するに、UVフィルタはオートフォーカスの保険程度に考えておくのが
ベストであって、レンズの出来が良ければプロテクターがわりにつけてる
1000円台のMCUVフィルタで十分だということ。

ただ真夏のビーチや真冬のスキー場、空をバックに飛ぶ飛行機やチッチを
追うような、紫外線が多い環境なら安牌切ってやっぱL41出動させるのも
アリっちゃアリかもしれん。
実際は南南東を向いて食べる巻き寿司程度の効能と思うので
高いZeta買わなくていいと思うんだけど。買っちゃったけども。

一方つくりのよくないレンズにL41なぞつけてもフリンジ除去という観点で
言えば実質無意味。ただし自然光下のAF精度に不満がある場合はある程度の
救済になるかもしれない。
残念なEF80-200mm F4.5-5.6 USMは手放したから検証できないけど。

余談を言えば、UVフィルタでコントラスト改善などという実験は無意味で
それは可視光に同じくPLフィルタの仕事である。

要するに、ミクロの世界でピント位置追い求めるよりも1/3段でもいいから
とにかくまず絞ったほうがずっときれいに撮れるよってこった。

2017年10月8日日曜日

Windows10謎のメモリリーク

「High Definition Audio デバイス」が悪さしている模様。

【現象】
長時間起動しているとメモリがいっぱいになる。
が、タスクマネージャ・リソースモニタを眺めてもそれらしい
プロセスはまったく見つからない。
自前の環境では特にBlack SquadなどFPSをプレイするとひどく増える。
比較的最近からなのでどっかアップデートで紛れ込んできたくさい。


【原因】
Realtekチップ使用環境で音が出るごとにメモリが積もり積もるバグが有る模様。
→敵味方銃弾一発発声するごとにメモリ増えてたという寸法

MSコミュニティ
[Windows 10] Windows オーディオ デバイス グラフ アイソレーションが
メモリを圧迫する。音が鳴るたびにメモリ使用量が蓄積される
https://answers.microsoft.com/ja-jp/windows/forum/windows_10-performance-winpc/windows-10-windows/b4bb2310-b612-47e2-acb3-76a2cd54aa4c?auth=1

現在は修正済みとのことだが全然治らない。
どうもドライバが悪さしてるか、そのまわりで不具合がある様子


【対処法】
ドライバアップデート。
ちなみにWindowsUpdateでは新しいドライバは降ってこないため要手動。

~準備~
realtekからドライバ落としてくる

High Definition Audio Codecs
http://www.realtek.com.tw/downloads/downloadsView.aspx?Langid=4&PNid=14&PFid=24&Level=4&Conn=3&DownTypeID=3&GetDown=false

ここでは
「64bits Vista, Windows7, Windows8, Windows8.1, Windows10 Driver only (Executable file)」
バージョン2.82(0009-64bit_Win7_Win8_Win81_Win10_R282.exe)
を使用した。

1.デバイスをアンインストールする
アップデート前の状況
2017/07/27付のMS製ドライバ(10.0.15063.502)があたっている。


2.ドライバをインストールし、再起動する

3.再起動後、ドライバがあたっている
アップデート後の状況
蟹さんの6.0.1.8186があたっている。


(追記)
fall creators updateで再発する。
ここでは2017/09/28版10.0.16299.15があたってる。
とりあえず粛々とドライバ当て直せばいいのだけどいい加減
どうにかならんのかこれ。

2017年8月26日土曜日

x264 高速・高画質バランスセッティング

世の中がHEVCに移行しつつあるので時代の記録として俺メモを残しておく。
基本ffmpeg。

【目指すところ】
・実時間以下でMPEG2ソースを半分程度のサイズに落とす(4Mbpsの場合→2Mbps)
・実写ソースでブルーレイ1枚に8時間収める(12Mbps)
上記ビットレートは下記設定値&CRF20での目安。
圧縮率は二の次、むしろ画質向上を伴うデータ量増加はOKのスタンス。

【例】
coder=1
subq=1
refs=2
8x8dct=1
partitions=+parti4x4+parti8x8
me_method=hex
psy=0
trellis=0
fast-pskip=0
bf=5
b-pyramid=0
b_strategy=1
direct-pred=1
weightp=2
weightb=0
g=150
keyint_min=1
sc_threshold=50
mbtree=0
qcomp=0.8
qdiff=8
aq-mode=0


以下メモ

・Mainプロファイル(cabac)
coder=1

cabacをオフにするとBaselineとなるが、圧縮率や画質、汎用性を考えたら
BaselineのH.264なんかよりMPEG4(Xvidなど)をMP4コンテナに入れたほうが
ずっとよいのでこのオプションは必須。H.264規格の沽券にかかわる。


・動き予測方式(me)・探索範囲
me_method=hex
me_range=16

diaとほぼ同じ軽さ、かつumh並みの良好なパフォーマンスのhex。
ちなみに、me_rangeは8に下げても速度は変化ないのでいじらずデフォルトの16ままでよい。
hexではそれ以上の値に指定できない。
ちなみにumhにすると、me_range同値でも速度はそれだけで1割程度下がる。
画質は誤差の範囲内なのでumhにこだわる必要は無い。


・動き探索精度(subme)
subq=1(圧縮優先で3、ただしえらい遅い)

dpredオプションがautoでないと効果を発揮しないオプション。
subme0は問答無用で画質が悪いので非推奨。せめて1から。

で、これを1から2にすると1割程度時間がのびる一方
ファイルサイズも1割無いくらい縮む。
が、なぜかssimも下がる。これじゃ何の意味もない。

2から3にあげると変換速度はさらに1割ないくらい下がる。
ssimもそれなりにあがるが容量もやや太り、subq1と2の間くらいに落ち着く。
4以降は上昇幅は小さく、アニメ画ではほぼ完全に無駄。
バランス志向なら基本1でいいと思う。
2はあまり使いどころがないはず。


・参照フレーム数(ref)
refs=1(画質優先で2)

前後どの範囲のフレームを考慮に入れるかというオプション。

ソースにもよるがこれを1から2にするだけで1割程度速度低下し
1ピクセル程度の全体的な画面の横伸びが解消される。
また、全体的な画質も僅かに上がり、圧縮率も数%上がる。

ちなみに2以上に設定するとmixed-refsを有効化することができるが
mixed-refsは有効にしても速度コストも効果もほぼないので
あまりこだわらなくていい。
サイズにこだわらなければぶっちゃけビットレート盛れば画質は
上がるのでこの値を積極的にあげようという気持ちはない。


・Highプロファイル指定とマクロブロックオプション
partitions=+parti8x8+parti4x4
8x8dct=1

解像度が上がるにつれ、4x4は使用されなくなるとの記述をどっかで
見た気がするが案外そうでもないような。
ただ判定で大きくリソース食われないことからi4x4は画質向上も
速度コストもほぼないんで実際つけてもつけなくてもいいが、一応つけとく。
8x8に関してはi8x8ひとつあれば十分な画質。

p8x8・b8x8足してもSSIM値も圧縮率も大して上がらないが速度コストも
それぞれ5%程度なんで限界目指さないなら入れてもいいっちゃいい。
でも自分は入れない。
要はIフレームに比べて絶対的にデータ量が少ないPフレームやBフレームの
圧縮率を改善するための物なので、そもそも効果は薄い。

一昔前はモバイル向けにはMainプロファイルでエンコする方が安牌だったが
最近じゃ当たり前にフルHDなりそれ以上の解像度に対応しているので
Highプロファイルでも全然問題ない。


・Pフレームへの動き情報埋め込みをスキップするか(どうかを高速判定する)
fast_pskip=0

Pフレームにも動き情報を入れたがるかどうかを決める。
0で動き情報を入れたがり、1で入れたがらなくなる。
動き情報はデータなので、これを含むとサイズは太る。

ビットレートが低い場合、この動き情報に容量が割かれ
トータルの画質が悪くなる場合があるので注意。
一方ビットレートがいくつになってもいいよという場合、
サイズ増加とひきかえに画質の向上がみられる。
ちなみに速度コストは割りと小さい。
1パス品質ベースエンコなら0推奨、ニコ動一般会員など
限られたケースでは1がいいはず。


・最大連続Bフレーム数(bframes)
bf=5 or 7

通常、ゆるい実写ソースでの連続フレーム数は3程度が最大。
30fpsの定点カメラなら5くらいまで伸びるが、手持ちになると
ヘタしたらほとんど使われないというケースもあったり。
アニメは長くても7くらいで頭打ち。

この値を5より大きくしても目立った速度低下も圧縮効果もない。
その一方で再生互換性が低下するらしいのから設定しない。

ちなみに3から2にすると、速度・画質・ファイルサイズすべて悪化する場合があった。
Bピラミッドの構成からすると、偶数は合わなさそうなイメージ。

あまり値を大きくしても却ってSSIM値が下がるので実写なら5、
アニメや60fpsの場合に7くらいを指定しておくといいはず。

ちなみに連続Bフレーム数が稼ぎやすいアニメソースをbf10エンコした時の例。
consecutive B-frames: 10.4% 4.7% 4.1% 12.2% 10.2% 16.4% 6.5% 11.2% 7.7% 2.2% 14.3%
以上のように、3・5・7にヤマがある一方、9フレームは見向きもされない結果に。
またBF9の場合プレーヤーが起動せずハングることもあった。
なので奇数推奨&最大7という一定の結論。


・進化したBフレーム作成・参照方式
b_pyramid=0(圧縮優先なら2)

低ビットレート状況下において、アニメ画でパンする画のとき、
Bフレームの情報が不正確なために画がぼやけてブラーがかったり、
ひっかかったり、チラチラしたような状態になることがある。
これを軽減できるかもしれないオプション。
0は無効、1は簡易、2はしっかり。速度コストはないので2でいい。
無効よりエンコード速度が出る場合さえある。
ほんのちょびっと2のほうがSSIM値・圧縮率ともに上。

ちなみにこのオプション、有効にすると
・Bフレームを積極的に入れようとする
そのおかげで
・連続Bフレームが増える
・Pフレームが減る
・つまり容量が縮む
という二次効果も発生する。
また、このオプションにより後述の動き予測メソッドのうち
Spatialの割合が大幅上昇する。
実写ソースでは100%張り付きもよく見られる。

Bフレームが増えることから、実写ソースでは「しずる感」が落ちる
傾向にあるので圧縮優先かひらたいアニメ画向きのオプション。
実写でもソースの画質がたいして良くない(DVD程度)のであれば有効でいい。


・連続Bフレーム挿入枚数判定方式(b_adapt)
b_strategy=1

0は無効(必ずbframes値ずつ入れる)、1が簡易、2が完全。
2(完全)はかなり重い。割に合ってない。
速度低下がわずかながら必要十分な効果を発揮するので簡易判定がおすすめ。


・動き予測メソッド
direct-pred=1(おこのみで3)

実際の選択肢は、1(方式1:Spatial)、2(方式2:Temporal)、
3(Auto:1と2を場面ごとに使い分け)の3つ。
理想はAuto。しかし上述よりSpatial固定でも問題ない。
別に「Temporalが適している」ところはSpatialで対処し切れない
ということはまったくなく、そこをあえてTemporalで処理すると
ほんの僅かにビットレートをケチれるよ、ってだけの違いしかない。
が、速度コストも大して大きくないので限界目指さないならautoでもいい。

あとどういうわけかautoにするとSSIM値が下がるケースもあったので
個人的にはSpatial一本で構わないと思ってる。


・重み付けBフレーム
weightb=1

PフレームないしIフレーム間のBフレームの置き方(参照するフレーム)に
重み付けをおこなう。1で有効、0で無効。
たとえば一定の動きを描いた画でBフレームが3つ連続で並ぶのであれば

I B B B P・・・

という感じになる。
このとき最初のBはIフレームを重視、3番目のBは続くPフレームを比較的意識して
保持するデータを構築する。
やっていることはb_pyramidに近いイメージ。

また、このオプションをいれるとさらにBフレームを入れたがるようになり、
総Bフレーム枚数ならびに連続Bフレーム枚数がアップする。
ただしその程度はソースにより異なりむしろ容量が増える場合もあるので
基本的に有効でいいと思う。


・重み付けPフレーム
weightp=2

重み付けBフレームと考え方は同じ。
0で無効、1で簡易判定、2で完全。
有効にすると大きな速度低下なしに1割はビットレートを下げられる。
モード1と2の間に速度差はほぼないので、2でよい。(ただし効果もほぼ差がない)


・キーフレーム(Iフレーム)間隔の最大・最小値
keyint=300(または240)
keyint_min=1

最大30fpsないし24fpsの10倍の値というのが定石。
また、シーンチェンジやよほど品質を必要とする場面では必ず
Iフレームを入れるのが理想なので、最小値は1がよい。
これをわざわざ1以外(特にfps値)に設定する意義がわからない。

シーク精度を高めるならkeyint値を上記の半分にするのもアリ。
その場合サイズ増加は大方の30fpsソースで大きくても3%程度内におさまる。
ただし60fpsの場合はもうちょっと大きくて1割ほど膨らむ。
そのかわり5%程度変換時間が短縮できた。

映画やミュージック・クリップなど、頭から最後まで見るのが前提で
シークなんかせんよという場合はなんぼ増やしても一向にかまわないが、
草サッカーなどの試合を撮影しあとで細かく分析したりする場合には
やはり短めがよい。
展開からして10秒は長いと思う。将棋なら別にいいけど。

keyintをfpsと同値にして1秒単位での頭出しを可能にしてもいいっちゃいいが
Potplayerなどのプレーヤー側がデフォルトで5秒間隔でのキーフレーム頭出しに
なっているので意味がなかったりする。


・シーンカット閾値
scenecut=50(sc_threshold)
※デフォルトは40

上げすぎたり下げすぎたりするとシーンチェンジで誤判定を起こす。
デフォルト値は少し心もとないのでちょい上げ。
60fps時は60くらいに上げたほうが吉。


・ビットレート配分の決定方法とその許容する振れ幅の大きさ
crf=24くらい(マスター品質でCRF20程度)
qcomp=0.8(余裕もってこのくらい、デフォルト値0.6)

ビットレート固定(CBR)、真に品質固定(qp)、人の目(を模したアルゴリズム)
から見た品質固定(crf)、のなかのひとつ。
qpよりもcrfのほうがロスがなくまず決め打ちでOKというフレコミ。
qpはQ値の変動を固定したものであるが、実際は多少振れる。
CRFはQ値変動をフレキシブルにしたもの。その変動幅はqcompで指定可能。

ビットレートに余裕があれば好きなだけCRF値を低く設定すればOK。
多くのソースで、28→24のようにに4段階あがると映像部の容量はおよそ
倍になり、それなりに画質もあがってゆく。
お察しの通り、2ノッチあげるとだいたいルート2倍。
が、以降は画質に比べてビットレートが角度の急な曲線を描いて食いまくるので
せいぜい上限は22~24くらいが無駄が少ない。

(2018Dec更新)
qcomp値を上げるとQ値の上下振れ幅は小さくなり、下げるとその幅は大きくなる。
基本となるのはPフレームの平均Q値で、qcomp=1に近づくほどこの値がCRF値に近づく。
逆にqcomp値を下げるほどBフレームのQ値を下げる=画質と容量をダイエットする
挙動を見せる。
Bフレームの落ち込みを補うため、Iフレームの品質を多少上げるセッティングに
なっているようであるが、基本的にはBフレーム部分のダイエットが目的になる
(CRF本来の目的とする機能)ため、下げすぎるとバランスを失う。
ちなみにPフレームの値もつられて多少下がる。

要はQ値変動についてどれだけ圧力をかけて抑え込むか(compressするか)
という圧の大きさを指している。
言い換えると、この値の大きさはビットレート変動の大きさでもある。
よってVBR(qp)に近くなる・CBRに近くなるという文脈での説明も多い。

どっこい現実はVBRとかCBRとかいう話ではなく、CRFとの兼ね合いが問題なのである。
CRFは一定の画質以上を「必要ない」と判断するため、解像度が大きいほど
Q値を積極的に上げる(≒Bフレームの画質を落とす)傾向がある。
そのため、この値が小さいほどCRFの言いなりに従ってQ値をあげて
容量と画質を積極的に落としにかかるようになる。

同様に、高画質で常に動きの激しいソースでもまた、人間の目って
追いきれないでしょどうせということでQ値を上げる動きをする。
これを阻止するのがqcompによる圧力である。

そのためCRF値は低く設定しているのに現実には存外にqcomp値制限いっぱいの
高いQ値にしようとするx264をコントロールする方法として、解像度が
上がるにつれ低めのCRF値を設定していたが、問題はここにあるので
本質的な問題解決はこのqcomp値をコントロールすることによって
なされるべきと最近気づいた。

しかしこれを言い出すとそもそもCRFを使う意味がないということにもなるが
実質的なqpmaxのような制限をかける手段として使うイメージ。
くりかえしになるが、だったらもうCRFの勝手なふるまいってむしろ
邪魔じゃねという話になったりもするのでここらへん気にくわないならば
qpベースでいっちゃうのもテと思う。

このあたりはここにまとめた
x264 qcomp値について考える。
https://mu-san.blogspot.com/2019/01/x264-qcomp.html


・MBTREE:一枚絵の中でのビット再配分その1(動きを捨てる)
mbtree=0
これはCRF指定時に選択可能なオプション。qpでは自動で無効になる。
また、後述のip・iqレシオの値を無視しソースを見て判断する。
基本的には有効を推奨というフレコミ。

CRFは細かなシーンや動きのあるシーンについて、人の目で見て
気にならない程度に品質を下げる動きをする。
(先述のqcompが、どれだけ下げていいかのパラメータとなる)

これは極端な場合、シーンチェンジとともに突然、シーン全体の
画質が下がってしまう原因となる。(CBRあるある)
完全なqpの場合は理屈上そういうことは起きないが、CBR寄りの動きをする以上
CBRのような画質低下が引き起こされる可能性がある。

このビット資源がカツカツなシーン全体の中から、動きが速くて
目に追えない(だろう)部分を潰しにかかり、浮いた分を
のこりの動かない部分に振り分けて、全体的な画質の
向上を図る、バランサーの役目を果たすというわけ。
いろんなソースをエンコしてみたが、見た目大きく画質をロスする
こともない(が、効果も?な感じ)なのであってもなくてもいい。

具体的にはBフレームのQ値を本来のものから1ノッチ程度
積極的に上げ(品質を下げ)、浮いた分をI・Pフレームにまわすような
働きをする。
よって、Iフレーム・Pフレームの画質が上がることで動かない部分の
画質は当然それなりにあがる。
当然Bフレームの情報は削ぎ落とされているため、その分動きに弱くなる。
超ざっくりでそういう感じ。

基本的にビットレートが低いほうに最適化されたものに見受けられる
ため、余裕があるならあえてOFFにする戦略はアリと思う。
大差ないけど。
街歩き動画のような、背景=主役、通行人=モブであればいいが
MMDや(モーター)スポーツ、ベッドの上で激しく動く肌色のように、
動いているものこそが主役の場合はあえて切るのも手だと思う。

言い方を変えると、60fps動画のように圧倒的にBフレームが多い
イコール必然的にほとんどの時間をBフレームを眺めている場合は
やはりおすすめしにくい。
mbtreeを使う場合はb_pyramidやweightbは切るなど、Bフレームの
発生を抑え込むセッティングが別途必要に思われる。


・AQ:一枚絵の中でのビット再配分その2(細やかさを助ける)
aq-mode=0
(強度設定はaq-strength)
※デフォルトはモード1、強度1.0(範囲は0~3)

一枚画の中で目につく所に注力するメソッドと度合いを設定する。
modeは0(無効)、1(有効:通常)、2(有効:よりラジカルに)、
3(有効:もうちょっとお利口)の4種類。

要は一定以上のっぺりして目につかなさそうな部分を捨てにかかり、
逆に目につきそうな部分(のっぺりしてない、またはエンコでのっぺり
されそうだけどうまくやれば助かりそうな部分)のディテール向上に
まわすような働きをするオプション。
細かいところもそうでないところも一様に端折るのではなく、
その端折り具合を変えましょうというのがポイント。
一般的にはお利口そうなmode3が無難。

ざっくりいえばIフレームの効率を上げるもの。
上手く働けば総合的な(見た目の)画質・圧縮効率が上がり
端折られてのっぺりした部分の立体感が改善する場合がある。
が、逆に人肌がのっぺりされる感じがあるので個人的には
あまり好みでない。
建物の外壁など細かな凹凸のあるものに向いてる印象。
ひらたくいえば、毛糸のセーターを着た人が映っていたならば
顔の肌はのっぺりに、セーターはよりきちんとエンコされる。
うん、そこじゃない。

ちなみにBフレームの画質を削るという挙動はない様子。
mbtreeがBフレーム(≒動き)の画質下げ圧力&Iフレーム画質上げ圧力
であるのに対しこれは後者のみ、動き品質のペナルティなしと
考えるとイメージしやすい。

有効にしたい場合はモード3&そこそこ効かせる意味で0.4指定くらいが無難。
特段この数字に厳密な根拠があるわけではないが、SSIMが良い値を出すことが
多かったため。
デフォルトの1はちょいやりすぎに思う。


~以下デフォルトまま/自動設定~

・DCT係数の間引き
(decimate=1)
※FFmpegでは変更できない?

必要以上のデータや計算処理を間引いちゃいましょうというもの。
よほどでない限りOFFにしないほうがいいと開発者が言ってる以上、OFFにしない。

→decimation(デシメーション)
デシリットル、デシベルの「デシ」がついてることから、もとは
10に関連したことば。ローマ時代10人にひとりを死刑にしたことが由来。
転じて「間引く」くらいの意味となり、厳に1/10にするという意味合いはない。


・GOP区切り
open_gop=0

通常は0でよい。むしろほかにしない。


・超軽量ノイズリダクション
nr=0

hqdn3dに比べノイズ低減効果はないに等しい。
数値を上げると、その分順調にディテールをつぶした上で容量の圧縮が図れる。
が、nr=600程度までいくとcrfを1ノッチ下げるくらいのビットレート削減
となってしまう。
(多くのソースで、100あげるごとに約1%ずつ容量が減った)

たとえば手持ちのソースでは

容量 crf25 ≒ crf24 nr600
のとき、
画質 crf25 > crf24 nr600

となってしまい、crf上げずに容量が削減できたね☆と思っていたら
画質が悪くなっただけでござるという結果になってしまう。
高周波成分の除去を目的にほんのりかける程度であれば50、
通常使用で100、強くても200程度がよいように見える。
この点で言えば、100-200のレンジを推奨している人に同じ。

要するに本来の目的であるノイズ低減にはあまり期待しないほうがいい。
基本的にまず使わないオプション。


・映像品質の最大・最小・一度に変動する最高値、
qpmin=0
qpmax=69
qpstep=4(お好みで8くらい)

通常、crf20台指定なら突き抜けてあがることも下がることもないので
そのままでいい。
qpstepは実際せいせい2~3程度しか動かないので、stepを4より大きくしなくては
ならないというほどでもない。
いじっても問題はないが、メリットもない。


・I、P、Bフレーム間の差
ip_ratio=1.40
pb_ratio=1.30

各フレーム間の品質差を決定する。
開発者が苦心の末デフォルトでこの値に設定しているので、このままがいい。


・デブロックフィルタ
deblock=1:0:0
左からオンオフ・効き目・こまやかさの判定しきい値

特に低ビットレート指定時、画質向上に大きく寄与する。
基本必須。ほっといても有効。なのでいじらなくてOK。
フィルタなので鮮明度を落とす効果があるが、試しに効き目を弱くしてみても
見た目・SSIM値もそう変化しなかった。


・Bフレーム入れたがり度
b-bias=0

この値を上げると通常Pフレームが妥当と判断されるところにも
Bフレームを入れたがるようになる。
Youtubeあたりは「画質二の次でとにかく速く」セッティングをしているのか
たぶんこの値を50程度にチューニングしていると見受けられる。
この値は意外と重要で、動画配信など必要最低限見られる画質でありつつ
容量を小さくしたい場合はいじるべきオプション。
通常はいじらない。


・画質の自動微調整
trellis=0
deadzone=21,11

trellisは画質の微調整を0(行わない)、1(簡易的に行う)、2(しっかりやる)
の3段階。
微調整をしっかりやることで画質が目に見えないだけ上がり、エンコード速度が
大幅に遅くなるという割りに合わないオプション。
同様に、その程度の効果なので簡易的に行ったところでたかが知れている。
が、簡易的にやってもかなり速度に影響するので0(無効)を推奨。

deadzoneは微調整しない際、かわりに機械的に計算するためのオプション。
通常いじる必要はない。


・その他
chroma_me=1
chroma_qp_offset=0
cqm=0(ffmpegでは設定不可?)
threads=0(コア数による)
lookahead_threads=1
sliced_threads=0
constrained_intra=0
intra_refresh=0

通常のデュアルコア環境では、パフォーマンスや画質に直結しない。
または、下手にいじるとめんどくさいことになる。

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QSV・NVENC(H264)との比較

テスト環境はメイン機とサブ機にわけて実施。CPUが微妙に異なるので注意。

・CPUエンコ/QSVエンコ
Core i5-2400、Zeranoeビルドの3.3.3(64bit)
QSVはHandbrake1.0.7を使用。

・NVENCエンコ
Core i5-2400S(GT710)、Zeranoeビルドの3.3.3(64bit)

変換時間の計測について、HandbrakeではElapsedTimeを見るしかないので秒単位。
コマンドでやれって話だけど面倒くさいのでパス。
変換ソースはrigayaさんとこといっしょ。
ちなみにここで計測した際のプロファイルは上記のもので、この時とは異なる。

x264のmainプロファイルは上記8x8dctをオフにして計測。
QSVのオプションはmain/highともにbalanced、「tu=1:gop-pic-size=150:ref=16」を付加。
NVENCはお察しの通りいじれるとこは何もないのでプロファイル以外420p指定しか
パラメータいじってない。


■変換時間


QSVが15秒、CPUエンコが17秒台とソフトウェアエンコにしては善戦。
Core2Duo時代には速えーと思っていたNVENCは却って4コアCPUより遅い結果に。


■ファイルサイズ比較


なるべくファイルサイズがあうようにしたかったが、QSVの微調整ができないので
ソフトウェアエンコのアドバンテージも加味してQSVを少し大きめになるほうに
振った結果、264側をCRF24、QSVをQ23指定にした。
また、同様の理由でNVENCも1ノッチ低く、26にqp値を指定した。


■画質比較
なぜかQSVは1コマ飛ぶため(後述)、画質比較はQSVで変換したファイルの1721コマ目、
ソースとffmepg変換後の1722コマ目をチョイス。

ソースとそれぞれ変換したものの左上部分を切り出し、SR100x100で2倍に
リサイズしたものをJPEG形式で保存。
オリジナルに近いサイズのものがより高画質だろう多分というよくある比較方式。



実際の画像
※blogger側で再圧縮かかってるかもしれないので参考まで

注目点はほたる右側に描かれた尾翼内に「罫線がある感」があるかどうか。

オリジナル


NVENC qp26 mainプロファイル


NVENC qp26 highプロファイル


QSV Q23 mainプロファイル


QSV Q23 highプロファイル


FFmpeg(x264) mainプロファイル


FFmpeg(x264) highプロファイル



■ナマの値一覧
・MP4ファイルサイズ(MB)
nvenc_main 42.3
nvenc_high 40.7
qsv_main 40.1
qsv_high 40.7
x264_main 37.7
x264_high 37.5


・JPEGファイルサイズ(%) JPG(KB)
nvenc_main 92.31 228
nvenc_high 92.71 229
qsv_main 91.90 227
qsv_high 94.33 233
x264_main 93.12 230
x264_high 94.74 234
ORIGINAL 100.00 247


・変換時間(sec)
nvenc_main 18.15
nvenc_high 18.4
qsv_main 15
qsv_high 15
x264_main 17.33
x264_high 17.56


■所感
結論を言えば、JPEGファイルサイズにも出ているとおり、mainプロファイルが
あまりがんばれていない。
QSV・x264・nvencいずれもほたる右側の罫線がだいぶ潰れているのが大きい。
なので使うならHighプロファイル。

nvencは圧縮率・スピードともに完全に使いどころがない。
古いPCにGT710買い足してHWエンコしてみようかなと思ったのなら
潔く中古のi3かi5を買ってきたほうがずっとコスパがいい。
エンコだけならi3+QSVでいいっちゃいい。

nvencがグズグズの一方QSVがなかなかは言い過ぎもそこそこの画質。
ただ、バランス切り詰めたx264設定とQSVが容量差はあれど画質も速度も
ほぼ一緒ならじゃあどっち使えばいいんだみたいな気はしないでもない。
あと、インタレ保持が使えるのもnvencに対してQSVはアドバンテージ。
画質には過度の期待はしないがMPEG2ソースなら「まあ見れる」くらいに落ち着く。

ともあれもうCore2マシンを一生懸命なだめすかしてプリセットいじるくらいなら
もうとっとと買い替えちゃいなって感じである。

欲を言えばもう少しオプションが使えるHaswell使ってみたいがまだ高いので
オカネに余裕があるならいっそ自分で組んだほうがいいっちゃいいかも。
僕は安くなるまでSandyで引っ張るけど。
nvidiaがローエンドでもHEVC解禁してくれりゃそれでいい話なんだけど。

ただまあ、週末特価CD-R10枚1030円(税込)の時代と違ってHDDもBDメディアも
ごっつ安いご時世、エンコとかもう要らないよなという気はしないでもない。
Indeoとかさ、MPG2AVIとかさ、もーなにそれって話ですよ。
消える魔球のプリンコで泣きを見るとかいう時代じゃないわけですよ。

ていうか、時間と電気をかけて画質保ったまま限界まで圧縮なんて
エコじゃない。もうそんな時代じゃない。
必死こいて2Mbpsに落とし込むより素直に3M盛りゃいいと思うよ。
その点で言えばHEVCとかVP9、AV1といった圧縮率優先のコーデックなんか
こっちとしてはどーでもよくって、もっとバランス志向の設計に寄った
ものが出てきてほしいんだけど。
もっとも、もはや時代がCPUでなくNVENCやQSVのようなかたちで
サポートするようなものになっているんだろうな実際。


【ふろく】

■QSV使用時のフレーム喪失についてよくよく調べた

見た限りWMVファイル読み込み時にだけ起きる模様。
プリセットでBalanced(CLIで設定可能なQualityも)を選択した場合に発生する。
これはおそらくwmvを読み込んだ際実際はfps30であるのを何のおせっかいか
29.97と読み替えてエンコに臨むせいなんだと思う。
この判断をHandbrakeで行ってるとしたらQSVに限った話じゃない。

ログより
[16:25:37] scan: 10 previews, 1280x720, 29.970 fps, autocrop = 0/0/0/0, aspect 16:9, PAR 1:1

Speedプリセットではこのおせっかいで得た数値を無視してソースまま変換
することで結果ドロップが起きないのだろう。
なおこれは -r 30 オプションを付加することにより回避できた。

よってこれを回避する方法は
・とりあえずSpeedプリセット(デフォルト)しか使わない
・wmvファイルを変換する際はいちいち真空波動研かなにかで確認の上手動設定する
このふたつ。


■SBにおける最適なTU値は

TU1~TU7で計測。
するとどういうことか
TU1=TU2
TU3=TU4
TU5
TU7=TU6
という結果になったので奇数値で比較。
ソースは上に同じ。
ただしここでは画面全体をJPEG化してファイルサイズ比較している。
(切り出すのが面倒だから)
また、後者のグラフは変換スピードは最も速いTU7を100%において比較し
ファイルサイズ同様75~100%のレンジに等しく比較できるようあわせた。
タイムアタックにあたってはCLIで実行し、worktimeバッチで計測した。





グラフからはTU1~TU7で画質の差はほぼないといっていい。
一方変換速度と圧縮率がトレードオフの関係である(?)も、タイムの
落ち込みが小さくサイズ縮むTU5がバランスいいことがわかる。
TU1は特におすすめできない。

しかし拡大してみるとTU5とTU3の間にけっこうな違いがある。

TU3(241KB)


TU5(235KB)


TU3は全体的にディテールを残そうとしているが、そのせいで境界線
付近にうっすらモスキートノイズが出ている。
一方TU5は軽くAQかけたような仕上がりでバックがややソフトであるも
まあまあ安定感はある。
サイズを拡大して比較してやっとファイルサイズにして2%強の差が出る
程度なので普通はまあ、気にしなくていいんじゃないかなとも思う。


■この際連続Bframesも見に行く
※ここでは再生互換性を考慮してREF値を16から8に下げた



連続Bフレームが少なくなるに連れ順当に画質も上がる。
Bフレームなしはサイズも大きく、なぜか画質も低下。
BF3に比べBF1は5%程度のサイズ増におさまったがjpegファイルサイズは
2%増えている。

jpegサイズ比較はSSIMとは決定的に別物であるも、元画像に対する
同一性の尺度と見るなら考え方は近い。
SSIM2%の違いはけっこうなものであるので、ファイルサイズ5%増
というのはコストとして割がいいように思う。
あえてBF1(gop-ref-dist=2)はアリと思う。
60fpsソースならもうちょっと増やしてもいいかな。

余談を書くと、REF8とREF4でファイルサイズ・画質・変換速度に
ほぼ違いはなかったのでREF4決め打ちでいいと思う。
ちなみにこの解像度だと規格が以下のようになる。
REF16 レベル5
REF8  レベル4
REF4  レベル3


■というわけでSBにおける現時点での結論
このオプションでいく。
tu=5
gop-pic-size=150(もしくは300)
ref=4
gop-ref-dist=2

2017年8月10日木曜日

Win10でSandy BridgeのQSVが使えない時のTips

Sandy Bridge(Intel HD Graphics2000/3000)でQSVが使えない時のTips。

【できること】
HandbrakeなどでQSVを指定してエンコードする。

【できないこと】
ZeranoeビルドのFFmpegでQSVを指定してエンコードする。
これはビルド時の問題のよう。

ffmpeg 2.8のh264_qsvがSandy Bridgeで動作しない問題の回避策
https://peta.okechan.net/blog/archives/4212

【やりかた】

1.インテルからWindows7/8用のドライバをダウンロードする。

32ビット用:
https://downloadcenter.intel.com/ja/download/24970/Windows-7-8-8-1-32-HD-?product=52207

64ビット用:
https://downloadcenter.intel.com/ja/download/24971/Windows-7-HD-8-64-?product=52207
(↑8月現在最新。今後も更新ないだろう)

2.デバイスマネージャを開き、プロパティからドライバのアンインストールを実施する
※デバイスを削除するのではない。キャプチャは対応後のもの。



3.1のインストーラでドライバをインストールして再起動

4.HandbrakeでQSVが選択可能になっていることを確認する。



【ついでに画質比較】
対象は「この大空に、翼をひろげて」の273フレーム目
の右上部分切り出し

1.ソース


2.QSV 所要時間15sec q24 38.2MB(Handbrake balanced,profile Main)

キーフレームに指定されない割にきれいな画なのね。
ぼろぼろだけど。

3.FFmpeg(x264 自前プリセット) 所要時間21sec cfr24 34.3MB


QSV使わないかなー…。

(追記)
QSVはHighプロファイルだとけっこう改善する

2017年7月5日水曜日

(俺メモ)2017年那覇市議会議員選挙

全立候補者67名。定数40。
現職35、うち立候補31名。
在職中よほど大チョンボして支持者から嫌われない限り
残る9議席を36人で争う戦い。

まる三角バツは好みでなく候補者アンケートと選挙公報との内容の差。

立候補予定者・本紙調査(上) 「子育て・待機児童」最多 貧困対策も高く
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-527401.html

那覇市議会議員選挙立候補者(定数四十-67)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-527438.html

最近のトレンドは子どもの貧困が主。
18歳選挙権の流れもあってわかりやすいっちゃわかりやすい。
でもそれだらけになってしまい独自性がなくなった感も。

【現職】
普通はそつなく再選するでしょうねの枠。
ただし新風会もなはの翼も宙ぶらりんという点で言えば無所属そのもの。
その点を踏まえるとこの選挙で本人の真価が問われる。
いや、べつに後ろ盾がなくなって落選続きの誰かさんの悪口は言ってない。大丈夫。

あとどういうわけか、自民現職メンバーはポスターに党籍を書かない傾向が。
ひところの大逆風に比べるとなりはおさまった感はするが
いまだ分が悪いと考えているのだろうか。

○宮城えみこ 無所属(社民会派)
子育て・教育優先。横国出のおじょうさん。
沖縄の税金で大きくなって、内地のえらい大学にいったのち
そのまま沖縄に帰ってこず税金も沖縄に落とさないような
後ろ足で砂ばかけよるような人らに比べたらこういう人ってありがたいよね。

○中村圭介 無所属
年中蝶ネクタイの人。
ナルシストさんかな苦手だな、とずっと思っていたが
流行りの子供の貧困においてまず評価の仕組みを確立するという
具体的な方針を挙げたのはほかの候補者と一線を画すものがある。
市議会だよりを読んでもらう工夫をするというアイディアも面白い。

△ワク川朝渉 共産
子育て・医療・基地問題。
軍港開発と防災どこいった。

○坂井こうじ 無所属(なはの翼:中立寄り)
教育と観光振興。
前回当選時はそうぞう。ところで下地さんとは縁を切ったんだろうか。
維新推しの候補者は別にいるわけで。

○イトカズ昌洋 公明
経済・医療・防災。

○翁長シュンエイ 公明
子育てと経済。あと真和志密着型の公約。
議長なので議会では一応無所属扱い。

△我如古イチロー 共産
子育て・福祉。
公報では基地・9条のほうがでかいという。まあ共産だし。

△宮平のり子 社民
公報に党籍がない。必須じゃないけども。
「守る」だらけの公約がなんか抽象的過ぎる気がしないでもない。

○キシャバ盛三 公明
子育てと医療。安定のベテラン。

△マエダちひろ 共産
子どもと医療、そして基地問題。
公報でもLGBT推していこうよ。ていうか再開発どこいった。

○はなしろ正樹 民進(なはの翼)
子育てと観光。
毎度思うけどぬりえ要る?
なはの翼で解任動議に強く臨んだにもかかわらず、是々非々でなく市長OKというフレキシブルな立場。
どゆこと?

○大城わかこ 公明
防災・福祉・子ども。
マエダさんと違って公報では性の多様性に言及。
池田センセんとこはOKなのね。

△アグニ彰 自民
医療・健康はギリOKとして泊魚市場と真地団地建て替えなんてどこにもないぞ。
もはや×に近い△。

○フルゲン茂治 共産
共産の古株。
子ども、経済、LGBT推し。
公報はえらいボリューム。エンドウさんはもうちょっと見習ってほしい。

○上原カイザ 社大
福祉と文化振興。
まー要するにハードを整備したらおのずと環境はついてくるよねという
考えは伝わってくる。

○前泊みき 無所属
LGBTと行財政改革はともに比較的マイナーな公約。
あえてそっち行く点は個性があっていいよな。

○カメシマ賢二郎 無所属(なはの翼:中立寄り)
経済と子どもが主。
自民→新風→なはの翼、とまあ忙しい感じ。
でだ、今回後ろ盾はいかように。

○おくまりょう 自民
子ども・教育中心。

○平良さとこ 社大
子ども・教育、経済中心。

○翁長ダイスケ YOROSHIKU!
自殺ゼロはユニーク。こういう姿勢大事。
ところで「完全無所属」とあるけれど今回共産の支援はないのかな。

○たわたえいこ 社民
子どもと福祉。
平和施策や基地問題は一切言及ない様子。まあ那覇だしね。

○金城シントク 無所属(新風会:市長寄り)
前回は自民、今回は無所属。
「オール沖縄」を構成するのが各党派メンバーだろうけど
宙ぶらりんの新風会メンバーに手を差し伸べる仕組みは整っているのだろうか。
市長に添い遂げた挙句助けなしはむごいよ?

○のはら嘉孝 公明
子どもと福祉。
ちなみにさきの大雨では土砂降りの中真嘉比遊水池まで見に行って対策を言及。

○金城トオル 無所属(新風会:市長寄り)
不信任案可決で議長を降ろされてしまいネトウヨと産経が大喜びの2016年。
W金城の運命はいかに。7期目はあるか。

○下地トシオ 社民
子ども・福祉・防災。

○大はまやすし 公明
6期のベテラン。
おばちゃん部隊の組織力ここにあり。

○久高トモヒロ 自民
素っ気ない公報から8期の貫禄が。
ほっといてもいけるという自信たっぷり。

△金城トシオ 自民
自民なんだけど、公報には党籍がない。
3年前の補選では辛くも勝利。
あと下地さんとトシオでかぶってる。

○クワエ豊 公明
ところで。
オール沖縄が瓦解した結果、実は選挙前時点で宿敵翁長知事のお膝元那覇市議会の
最大会派が創価学会でしたという現状についてネトウヨのみなさんはどう思うのだろうか。
ちょっと面白い。

○やらえいさく 無所属(新風会:市長寄り)
子どもと経済振興が主。

(公報掲載なし)平良仁一 無所属(新風会:市長寄り)

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ここでの公認は計14人。
公明は新人いないのね。
素直にここの面々にアドバンテージがあるとすると
9議席をこのメンバーで争うことになる。

また、もともと無所属押しの中村さん・前泊さんを除いた
旧自民を中心とした現職無所属メンバー8人+なかまつさんも放り出される形なら
9+8=17議席を14+8+1人で争うことになる。漏れるのは地盤固めに失敗した6人。
前回は現職5人が落ちてるのでいくばくか入れ替わりがあると考えると
自民への揺り戻しの方向に働く可能性がある。

しかしさきの都議選は自民大敗。
自民の逆風自体小さくないものであったが、時流を掴んだ
小池さんの機転によるところが大きかった。
この風は沖縄くんだりに届いてる感は今ひとつピンときてないが
これがなきにしもあらずだと自民への勢いがそがれてしまう。
はてさて。

【元職・前職】
直近の選挙結果で言えば実質3人。

△与儀じっし 自民?
候補一覧上では自民のはずだが公報・選挙ポスターには自民のジの字もない。
載せてくれるなという圧力でもあるのだろうか。かわいそうに。
公認を得ているのかどうかさえもわからぬ始末。
今回も残念な味のあるイラストでリベンジを誓う。

○渡口初美 いなむどぅち
料理本の広告でおなじみのおばさん。
教育・高齢者福祉・医療。
教育というのは子育て全般ではなく家庭科の授業を指しているのだろう。

○上里ただし 無職
「立候補を、あきらめない」

○清水マオ 民進
昨年の県議補選で敗退。市議からやり直しの夏。

○なかまつ寛 無所属(新風会:市長寄り)
昨年の県議補選で敗退。市議から再起をかける。


【新人 公認】
ここは12人いる。
とりあえずPTA会長になりたがる人種はどういうもんなのかは
よーくわかった。
なるほど手っ取り早く地元で顔を売るベースにもなるしね。
こういうノウハウって昔から出来上がってるんだろうなきっと。

△新崎しんや 維新
子育て・医療優先。
公報に党籍がない。というか全体的に内容がおかしい。
「ゆいまーる基金」というおカネの話と医療サービスの間に
直接の関係はないはずだが本人の中ではズバッと解決しているらしい。
「きらきらナハ★」て。いい大人が言う?普通。
なんか全体的に説明が独りよがりな印象を受ける。

○西中間ヒサエ 共産
福祉と基地問題。まー福祉って広いよな意味的に。

○あらかきよしとよ 自民
新垣ちんすこう。子育て・福祉・経済振興。
補選ではナガヤマ先輩とともに落選。
今度こそ公認の底力を見せてやろうという勢い。

○おおみね亮二 自民
無職の人。経歴も不明。子育てと経済が主。

△大山たかお 自民
福岡の元自衛官。防災を中心とした単一問題解決型。
ペットどっから出てきた。
災害のためFree Wi-Fiを整備するとあるも、地震の際どれだけの
電柱・光ファイバーケーブルが生き残るのか。
ブラタモリ見りゃわかるように国際通りから先の海側は液状化の危険度が高い。
また、ネットワーク機器は停電に対応しなくてはならない以上
一定期間稼働可能なものでないといけないがどんだけのコスト感で
すすめるつもりなのだろう。
有事に「00000JAPAN」に対応するだけ、では電気切れたらオシマイのような。

○金城さとし 維新
子どもと福祉。経歴不明の無職。
公報は加点も失点もない無難で目立たない仕様。

○ハナシロのりひと 自民
子どもと市場活性化。
現職でないけどこの人もポスターに自民の記載がない。
PTA会長の経験から空港・港湾開発について思う所あったんだそうで。
へーえ。

○よしみね努 自民
福祉・医療・防災の三本柱。
この人がパイロットやめたら誰が急病人を運ぶんだろう。
こんなにも数十人単位で議員の代わりはいっぱいいるというのに。
自民パイロット二人目。
「元パイロット」なら写真に写ってるパイロットふーじーした服は
いったいなんなのだろう。
現在パイロットでないひとが着る意味はまずないし、にもかかわらず
わざわざ着てるなんてお前その仕事辞めたんだよね、何のパフォーマンス?
というようなあざとい気がしないでもない。
まあ、落とし所は「辞める前に撮りました」ってとこだろう。ガッツポーズで。
「俺やり通さずに、辞めます!」というメッセージは伝わる。

○大里たけし 自民
財政健全化を全面に出すわかりやすい戦い方。
自民公認ながらこの人はパイロットじゃない。
地に足の着いた、建設的な経歴で挑む。
ちんすこう新垣と並んできちんと公認が効きそうな感じ。

○宮里ノボル 共産
69歳フレッシュ新人。
もうちょっと若い人育てたらいいのに。うーん。

○宮平あやこ 自民
現状、定数の1割しかいない自民議席を取り返しにかかる
抜け忍は生かしてはおけぬ討伐部隊のトリ。
そもそも前回の選挙はオール沖縄騒動の前なので自民で15議席
持っていたのがひっくり返ってしまった事自体がイレギュラーっちゃ
イレギュラー。

○上原やすお 共産
方や国保の財政健全化を掲げ、方や国保税の引き下げを公約に。
大赤字の現状、財源はいったいどこから。言及ないし。
お金の話になるとピントがおかしくなる80年代の共産みたいな
印象を受けなくもない。

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ここからが本編。
前回は立候補者数57名、今回はさらに10名多い熾烈な戦い。
前回はフタをあけてみればアグニさんも自民だったわけで実質
無所属新人で当選したのはフレッシュ中村さんただひとり。
この現実を前にファイティングポーズを取る強さは真似出来ない。

【新人 その他】

○石田タツオ ATM
ブレてないけどさ、流行りに乗って子供の貧困なんて足しちゃったらさ
ちょっとがっかりだよね。

×エンドウ正治 無職
一回出たきり引っ込んでしまったチキン国三に負けないフリースタイル。
環境と防災に目覚めたらしいがどうしたものか。
伝えたいことはちゃんと伝えようよ。
ポスターさえないからまったくわからぬ。

○相沢あやの 無職(自民推薦)
ゴハンと教育。ゴハンてのは要するに医食同源で医療ということか。
惜しくも敗れた4年前は上原姓で出ていたが今回は苗字も変え一応後ろ盾も得た。
時にお母さんアピールはもうやめたのか、はたまたお母さんをやめたのか。

砂川さんならともかく、元新聞記者が「ゴハンの美味しい街」を筆頭に
まちづくりをしたいっていうアピールをするのには本気か?という気が
しないでもない。真意をはかりかねる。
もっと言いたいことが、やりたいことがあるんじゃないのか?
ないのか?議員サンになりたいだけなのか?
ゴハンの美味しい街づくりについては、大先輩敬って渡口さんにその議席を
譲るのが若輩のとるべき立場だろうとさえ思う。嘘です。

○おくまあやの 無職
子どもと福祉。
単一問題解決型のわかりやすい候補者。
さてさて後ろ盾がどれだけあるか。
キャラクターは・・・お「くま」ということなんだろう。
ところでポスターを見る人に目線がきていないが、気持ちは伝わるだろうか。
まあ、あと一人完全にそっぽ向くのがつらぬくべき正義という人もいるんだけど。

選挙のポスターというのは芸能のポスターと違って「私を見て!」ではなく
「私はあなたたちと同じ目線です!目線が合っています!声を拾います!」という
アクティブなアピールであって、いわばすべての箇所を回れない、
カバーできない分「自分の分身」を写真に託すもの。
目線が合わない・顔向けできないというのはいい印象になりづらいような。

○とくとめ博臣 天使のモーニングコールリスナー
子どもと経済。

○やかび康之 無職
子どもと福祉を推す元教員。
「公報」に「内部資料」を載せるというのは普通に考えたら大失態。
コンプライアンスは大丈夫なのだろうか。

○當間やすのり 無職
経歴不明。子どもと障がい者福祉が主。
教育費無償化の財源は「愛」だそうで。

○こはつうしお うっしー
経歴不明。
経済と子ども、そしてマイルドヤンキーの三本柱。
内容は全体的に抽象的。
新人なので何をどうしたいのかもっと絞って、具体的に出してほしかった。

×屋良朝助 アリス
「琉球独立党」表記復活。でもかりゆしクラブの表記もある。どっちやねん。
ともあれ候補者アンケートには琉球独立の文字はどこにもない。
出していこうよー。せめてネコにやさしい那覇にしようよー。
あとタツオさんとこのスペースにポスター貼るのやめようよ。
おかげでタツオさん68とか69番にいっちゃってるよ。

○翁長タケハル 無職
経歴不明の最年少。
メインは子どもと経済。内容は全体的に抽象的。
「誇りある豊かさ」とかもはや意味不明。日本語としてもおかしい。
聞こえのいい(?)言葉を並べるだけってのはやめてほしい。
公報は心からの叫びをぶつける場であることをタツオ先輩から学び取ってほしい。
どこにも属してないはずだが選挙ポスターではオール沖縄的な記載が。
この人いろいろよくわからん。

○上原ひろし 無職
教育・高齢者福祉・防災行政の三本柱。
ブレはないが、目新しさもない。
独自性が見当たらないため「この人!」である必要性が出せてない。
無所属新人と政党公認が同じこと言うなら皆はどっちに入れるだろうか。

○池原なおまさ 社長さん
教育・子どもが中心。
だいたい何をしたいかわかったけど、じゃあ経営者として
民で、お前さんの立場でできることはなかったのだろうかと思う。
それを踏まえて欲しかった。

○下地あつし 無職
経済とこども、労環境改善が主。
「沖縄人の誇りと尊厳を回復する」これはどのようなことなのだろう。
要するにアメリカのポチのさらにポチにならんぜよってことだろうか。
だったら「自立経済の確立」にもっと具体的な案を出すべきであって
でないとただの夢見がちにしか見られない。
あと、那覇市議選なのに西原町幸地にのぼりが立ってる意味がわからない。
那覇のことは那覇市民で決めよう?

○ナカガワ福俊 無職
障がい者福祉をメインに立ち上がる。
こちらも単一問題解決型のわかりやすい候補者。
persomは見なかったことにする。

○ナガヤマ盛太郎 勤め人
雌伏の4年間を越えてリベンジ。推薦なんていらねえぜ、夏。
書いてることが相変わらずなんかぱっとしないのよねえ。
議員という生き方をする必然性がないんだよねえ。
選挙ポスターにキャッチフレースやメッセージの類一切なし。
欲があるんだかないんだか。
立候補するのって普通目立ちたがり屋でガツガツしてる人種と思うんだけど。

○上原ひさこ 無職
子供・教育・福祉が主の単一問題解決型。
経歴からリベラル系にパイプあるはずだからそこから
キャリア積んでスタートしていく西中間スタイルでいくのが
定石と思うけど単身乗り出してきた。
気持ちとやる気は買うけど物事の計画性はどうだろう。

○砂川伸彦 日本肉食裸足推進協会
お肉ばかり食べてると脳みそまでウェルダンになっちゃう様をアピール。
するってーと「給食にステーキ」を導入するのは教育上ためらわれる気もする。
個人的には肉食健康説は好きよ。
インパクトだけの寡黙なエンドウさんを抑え今回のMVP。
給食にステーキ、蛇口からコーラみたいなの。いいよね、夢あるよね。
ただし今時の小学生・中学生は冷めているようで
ヒアリングの結果は芳しくなかった。

○タカハシ喜重 無職発明家
議員になるよりも何か発明したほうが世のためになると思うよ。
キャラは立ってるがインパクト薄。惜しい。
もっと突き抜けてくれなきゃ。

○具志幸一 無職(自民推薦)
届け出一番乗りでやる気十分。
ところでナガヤマさんに同じくなぜ議員になりたがるのか。
そしてこの4年間何してたんだろう。
公報に記載ないが前回に引き続き一応自民推薦はもらってるが
多分今回も有名無実なんだろう。

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7/10

appendix -shibun-

フタあけてみたら勢力図ほとんど変わらず。
欠員5議席を自民ががんばって3議席埋めただけ。


【反市長】自民4→8
奥間さんはともに30歳の翁長ジュニア対抗馬としての戦い。
公認を多く送り込んだ割にはやや伸びにとどまった。
そもそも支持層の割合から議席数が低すぎたのをリバランスしたとしても
もう少し伸びてもよかったと思う。
でなければ自民支持が公明・共産レベルまで落ちたということになる。

去った新風会・なはの翼の元自民枠をそっくり食ってしまえば
元通りのはずなのだが、議席は共産・公明と並んで7つしかない。
2013年では15議席押さえていたのに。
むしろこれは大敗なんじゃないか。
でも新聞は市長側が単独過半数獲ってない点から「オール沖縄勢力に打撃」と
書いてるしそれを鵜呑みにしたネトウヨも喜んでいる。
んー喜んでていいのかな。もっと危機感もったほうがいいのでは。
もっとも、危機感持ったところで他人の文章をRTするくらいしかやることがないけど。

上里さんは長い長い長い雌伏の時代を経て返り咲き。
あ、でも県議じゃないから返り咲きかどうかは微妙か。
まあいいや、市議やってたし。
民主・民進のつながりが長いはずだが元は松下政経塾。保守の素地がないわけでもない。
が、自民ではないがアンチ市長側という宙ぶらりんという立場。
以前似たどっかの誰かにも思ったけど、ぼっちになにができるよという気がしないでもない。
むしろ今回こそが是々非々の中立が効く場面と思うんだけど清水さんとこは
党の意向なのか市長賛成派に回ってるしもう。花城さんは立場がなぞの翼だし落ちたし。
元民主チームはいったい何を考えているかほんとようわからん。
まあ、反市長の立場を維持しつつ、いつか約束した日米地位協定の抜本改定の
糸口を那覇市議として探っていってもらいたい。

・奥間亮 現 自民
・久高友弘 現 自民
・粟国彰 現 自民
・大山孝夫 新 自民
・新垣淑豊 新 自民
・吉嶺努 新 自民
・大嶺亮二 新 自民

・上里直司 元 無所属


【親市長】16(新風5+共産4+社民4+社大2+民進清水)→16
プラマイで言えば変わらず。
共産がしれっと3議席上乗せしたおかげで新風会メンバーで落とした
議席数をカバーし現状維持。
構成が無所属から政党をバックボーンに持つメンバーに入れ替わり。

要するにオール沖縄うんぬんいったところで選挙となれば
無所属では戦えないっちゅーわけでどうしても政党どうしの連立という
枠組みでないと安定せんということはわかった。
その点で言えばむしろ地固めに成功しているとも見て取れる。

数だけ見れば現状知事・市長は一定の評価は維持してるとも言える。
新風会のなかまつさん復活、シントクさん維持でなんとか持ちこたえた。
ただしタイムスはさきのとおり打撃と表現。
個人的には改選前時点で過半数いってないのに今更打撃もくそもあるかねとは思う。
ちなみに時事は民進の清水さんと無所属数人をプラスした計18人を知事派としている。

謎オナガは大道出身の翁長雄!という時点で気づくべきだったか。
なるほど確かにそりゃ知事・市長と共にある側だわ。
でもビジョンがあいまいなのはいただけない。
あくまで基地らしい基地のないこの県庁所在地の市政を司るのがお仕事。今後を注視。

・前田千尋 現 共産
・古堅茂治 現 共産
・湧川朝渉 現 共産
・我如古一郎 現 共産
・西中間久枝 新 共産
・宮里昇 新 共産
・上原安夫 新 共産

・平良識子 現 社大
・上原快佐 現 社大

・宮平のり子 現 社民
・多和田栄子 現 社民
・下地敏男 現 社民

・清水磨男 元 民進

・金城真徳 現 新風会
・仲松寛 元 新風会
・翁長雄治 新 (新風会入り予定)


【中立ほか】15(公明7+なはの翼(除く民進花城)4+無所属2+クラブ2)→16
単独で見ると創価学会が共産・自民に同じく7議席。
選挙における組織的勝利とはこうだと言わんばかりの勝ち方。

もともと市長側が単独過半数を達成できるかどうかが注目点も叶わず
結果、想定シナリオ通りここらがキャスティングボートを握る。
といっても自民が7議席しかないので公明だけ取り込んでも自民は厳しい。
一方オール沖縄勢はなんだかんだで四捨五入で20議席あるんで
折衝する相手が少なく済んで比較的スムースではある。

今回無所属新人5人当選とけっこうな数字。
もともとナガヤマさんは自民寄りのはずなので今後
お声がかかればプライドかなぐり捨てて擦り寄る可能性あり。

今回のMVPは中卒から晴れて議員とあいなった奥間綾乃さん。
まさか奥間姓で奇跡の数百票案分かと思いきやきちんと実力で勝利。
おくまじゃないあやのさんがお母さんアピールをやめた途端票が
ガク落ちしたところを見ると、無所属新人のお母さんアピールは
存外に数字に出るほど効くのかもしれない。

今回で上里さん・永山さんが当選してしまったので
万年チャレンジャー枠が具志さんひとりになってしまった。
今後もこの枠で出続けてもらいたい。具志さん一人で。

ところでなはの翼は結果坂井さんひとりになってしまったが
無所属会派はどう合従連衡していくのだろう。
市議会だよりが楽しみ。

・大城幼子 現 公明
・糸数昌洋 現 公明
・桑江豊 現 公明
・翁長俊英 現 公明
・喜舎場盛三 現 公明
・野原嘉孝 現 公明
・大浜安史 現 公明

・中村圭介 現 無所属
・前泊美紀 現 無所属
・坂井浩二 現 無所属(なはの翼)

・新崎進也 新 維新

・奥間綾乃 新 無所属
・上原仙子 新 無所属
・小波津潮 新 無所属
・當間安則 新 無所属(維新推薦)
・永山盛太郎 新 無所属


【現職落ち】
議長降ろされた金城さんをはじめ新風会・なはの翼の無所属にはやぱり厳しい戦い。
一方横国宮城さんは社民系なのに無所属新人ばりに失敗。
選挙を仕切る人はいなかったのだろうか。
ここへきて「結局無所属」というのはなんだかなという気がしないでもないというか
むしろ社民に属していたほうがよかったのでは。事情があるのだろうが。

ダイスケはんはほぼ4年間共産党でずっとやってきて、選挙直前で離党。
思う所あったんだろうが、選挙を戦うという観点からすると
後ろ盾がなくとも戦えると判断した理由はなんだったのだろう。
裏で自主的に退くよう促されてたのかもしれんが。

勝手な想像をすると、ただしさんの劇的復活のためにぬりえ花城さんの
票が持ってかれてしまったということはなかろうか。
あるいは四年前党籍を隠した祟りが4年を経てふりかかってきたとか。
税金で刷られる、政策・公約発表の場をぬりえコーナーにした点が
有権者の不評を買ったというのは多分理由ではないだろう。
次からはエンドウ正治さんの余った公報スペースを間借りするといいかもしれない。

自民
・金城敏雄 自民 ★次点

市長寄り
・金城徹 新風会
・屋良栄作 新風会
・平良仁一 新風会
・宮城恵美子 無所属(社民派)

中立
・花城正樹 民進(なはの翼)
・亀島賢二郎 なはの翼
・翁長大輔 無所属(元共産)


【数字比較】

■2013年
4000票台 3名
3000票台 17名
2000票台 20名

当選者得票数メディアン:およそ2800
1標準偏差が650くらい
だいたいが2200~3400票獲得というあたり。

有効票総数:約14.3万
当選者得票数計:約11.8万
落選者得票数計:差し引き2.5万くらい(死票:有効票の17%くらい)


■今回
4000票台 2名
3000票台 7名
2000票台 26名
1000票台 5名

当選者得票数メディアン:およそ2400
1標準偏差が620くらい。
だいたいが1800~3200票獲得というあたり。

有効票総数:約12.8万
当選者得票数計:約10.万
落選者得票数計:差し引き2.8万くらい(死票:有効票の22%くらい)

前回と比較して当選者が1000票台まで食い込んで
いることから一見票がばらけたように見える。
がしかし標準偏差に大きな差がついていないことから
中央の値が下がっただけで範囲としてはさほどばらけてはいない。

ちなみになぜ中央の値が下がったかってーと、単純に絶対的な投票者数が
減ったからでしてほかに特段の理由も数字の意味もない。


当選した皆さんは、ここに書いてあることを実現します。








追記)
8/15可決のオスプレイ墜落に関する抗議決議は2種あり
市長側と反市長側のものが1つずつ。
ここから議会のパワーバランスを見る。

内訳をメモ。
定数は40、議長はカウントに含めない。

・市長側 16
市長側のみ賛成
9 ニライ(ようするに旧新風会)
7 共産

・反市長側 14
反市長側のみ賛成
7 自民
3 なはの翼
2 維新
2 無所属 マイルドヤンキーうっしーとくまさんあやの

・中立 9
どちらも賛成、またはいずれも退席
6 公明
2 無所属の会
1 無所属 なかまつ