2018年4月14日土曜日

メタルフードのすすめ

Amazonで売ってる謎中華製品ははたいてい中華サイトで
半値で買えるわけでして。
義務教育を受けて英検3級程度の英語力を身に着けたむーさんでも
簡単に買えるありがたい世の中。
この高卒アッパッパーでさえクリック一つで取り寄せられるんだから
個人輸入代行業とかってもう生きていけないよね。

そんな中華サイトで手に入る100円台のメタルフードを組み合わせて
コンパクトかつつけっぱ可能、なによりレンズ面に触れる心配もない
メタルフードがケラレない画角を見に行く。

厳密には異なるだろうが、ここでは単純に目安として35mm換算の
焦点距離を基準におく。

使用するのは58mmねじ切りアダプタを装着したSL1000と
以下のメタルフード。

・口径52mm(フィルタ側58mm)高さ2cm
・口径58mm(フィルタ側62mm)高さ2cm
・口径62mm(フィルタ側たぶん67mm)高さ3.5cm



ちなみにラインナップ的にはそれぞれ高さ4cmのものもあったりするが
そこまでいくといい加減長すぎてもそのままじゃカメラバッグに
収まらなくなり本末転倒なので最初につける52/58mmは2cm高にとどめ
コンパクトに収納するのがよろしいかと。
長いと取り出しづらいし防湿BOX(またの名をタッパー)にも入らないし。

以下焦点距離はExif情報から拾って35mm換算しているが、SL1000は
いろいろいい加減なので誤差はあるものと考えたほうがいい。
ちなみにレンズ内手振れ補正のためケラレ部分が左右する。
あとここで書いてるのは言わずもがなAPS-Cでの話。
フルサイズ買うようなやつはルサンチマンをお見舞いしてやる。


【デフォルト】

■焦点距離24mm(58mm→52mmステップダウンリング装着)

この状態でケラレなし。対角画角約84°。
ちなみにここで52mm径フィルタを装着するとギリケラレる。
なお当然ながらステップダウンリングのかわりに58mmフィルタを
つけてもケラれることはない。



【一段】

■52mm径フード装着

焦点距離24mmの状態。さっそくケラれる。


焦点距離およそ40mmで解消、対角画角約57°。
28-90mmや28-105mm、28-200mmなど、W端28mmレンズをAPS-Cで
使う分(約45mm相当)にはちょい余裕ありつつギリケラレなくて
ちょうどおいしい。


…上記だとフィルタ分の厚みが考慮されてねーじゃんということに
気づき改めて確認。
58mmフィルタ+52mmステップダウン+52mm径フードの状態。
ややわちゃわちゃしたせいか数mm伸びて約43mm。
視認のためちょいケラレいれた状態。
3:2なら問題なさそうだがギリギリ。
28mmレンズは貸出中なので追って実写確認予定。



(余談 ステップダウンリングのススメ)
・フードがわりに
中古で手に入るお手頃価格のキヤノンレンズではフィルター径が
58mmのものが主流。少し前のものだと52mmのものもあったり。
一方でAPS-Cサイズでは焦点距離が1.6倍になるためはっきり言って
センサー外の光は無駄である。
ならば、単焦点レンズの前面で絞るが如く、要らぬ光をハナから
捨てにかかってしまえばい。

フジツボフードのよう、いっそ垂直に伸ばすレンズフードの代わりに
光の入り口を水平方向に隠してしまうという発想もアリちゃアリ。
ざっくり計算上は58÷1.6≒37mmまでレンズ前面を塞いでも問題
なさそうではあるしファインダーから(実際は見えないが)見える感じは
結果同じではある。
が、斜めから差す光を想定すればわかる通り、斜めからの光はフードで
完全にさえぎられるが中央に穴をあけただけの代物は通り道が小さくは
なるが直接光は入ってきてしまうので効果は限定的。
コンパクトにはできるのでメタルフードの先端にステップダウンリングを
かまして微調整するような使い方でもいいかも。
まあ、そこまで限界追い求めることもないと思うが。

・価格重視で
また、52mmフィルタはものが小さいため58mmフィルタに比べると
新品では価格が幾分安く、中古では低反射率や防汚コーティングを
謳う高級フィルタで状態のいい中古品も需要がないため投げ売り
だったりといいことづくめ。
よほどの広角レンズでない限り(というか、広角だったらフィルタ径も
でかいことだろう)ケラれないのでデフォで52mm化しておくのもテ。
100円そこそこのステップダウンリングひとつでまず数百円は
おつりがくるので必需品といっていい。
お高い58mmフィルタ買う必要なんてどこにもない。

・絞りの発想
上記フジツボフードの考え方に近いが、こっちは短焦点レンズの
フロント側に絞りを加える発想に近い。
厳密なサイズは異なるが58mm径を52mm径に狭めることにより
光の通り道をレンズ外周側から約20%絞り、その分不要な光が
レンズ内に侵入するのを排除することができる。
レンズ加工技術・コーティング技術の進んだEF-Sレンズなら特段
気にしなくていいが、さほど出来のいいものでもない時代の
ものなら少しでも削れるだけ削っても決して損にはならないだろう。

もういっちょ49mmやそれ以下に絞ってもいいっちゃいいが、
逆にフィルタの調達が高アタリになりそうであるしフードの
口径もより狭まり深くしづらくなるためこれまた52mmで
とどめておいたほうがいいんじゃないかしら。

ただ、半径6mm削ったところでフィルタ枠がレンズの枠より小さく
なることはほとんどなく、あってもごく僅かなので効果はないのだが。

※注意点含めここらへんの補足を後述する
(余談ここまで)


□58mmフィルタ+52mmステップダウン+52mm径フード+58→52mmSDリング

写真は約53mmの状態。
アスペクト比3:2では大丈夫そうではある。


APS-C実写ではIF方式35-135mmUSMのW端(56mm相当)最短撮影距離で
右側の隅に僅かながらケラレが見られたのでやはり攻めすぎはNG。
試しにフィルタ順を入れ替え、ハクバの薄枠ULTINA52mmをあてがって
やったところケラレは解消した。
フィルタの厚みまでいちいち考慮せんといかんとこまでやるのは
まったく時間の無駄でしかないんでおすすめしない。



□58mmフィルタ+52mmステップダウン+52mm径フード+58→49mmSDリング

こちらも確認のため1ノッチ控えめにしケラレを入れて確認。
構成は上記52mmステップダウンリングのみを替えたもの。
焦点距離およそ67mm。
半径3mm削った結果焦点距離が十数mm延びたので、さらに一つ下の
46mmまで削っていくとなるとおそらく80mmを超えるか超えないかで
あまりお勧めはできない。
フィルタ径58mmの単焦点EF50mm F1.4 USMで52mmフィルタ使うなら
この組み合わせでコンパクトな似非フジツボフードのできあがり。
フィルタ径52mmの撒き餌EF50mm F1.8 IIならば52mmフィルタ
+52mm径フード+49mmSDリングでよろしいんじゃないかと。



■58mm径フード装着

こちらはちゃんとフードの手前に58mmフィルタ装着。
焦点距離約37mmの状態。対角画角約60°。
アダプタリングがないのと口径が少し大きい分ちょっと広め。
52mm径化しないなら28mmではまったく安牌なゾーン。



【二段】

■52mm+58mm径フード装着

焦点距離60mmちょいで解消。対角画角約39°。
35-135mmUSMのW端(56mm相当)で四隅ケラれたのでまあ計算通り。
この組み合わせはあまり使いでがなさそう。



■58mm+62mm径(3.5cm)フード装着

焦点距離約71mmの状態。対角画角約34°。
ちょい右上ケラれてるが3:2なら問題ないだろう。
55-250mmSTMではこっちのほうが最適解。
なので55-250mmSTMではあえてフィルタ52mm化はせずに
58mmフィルタとこの組み合わせでいっちゃっていいかも。



【三段】

■52mm+58mm+62mm径(3.5cm)フード装着



焦点距離およそ118mmで解消。対角画角約21°。
右上にかすかにケラレが残っているが3:2だと問題ないだろう。
100-300mmのワイド側(160mm)は余裕でOKだがズームリングに
堪え性がないので少し振り回すとすぐ伸びるので注意。



~補足 ステップダウンリングと有効口径との兼ね合いについて~

ここでは有効口径の小さいコンデジで検証したが、実機では
場合によってこれを考慮に入れる必要がある。

あまりに小さいステップダウンリングをかますと場合によって
不都合が発生する。
ここではEF100-300mm F4.5-5.6 USMを例に挙げる。

100-300mmなのでW端はもちろん100mmである。
APS-C換算では160mm相当となり、かなり画角は小さい。
どれほどかというと市販品ではたぶん存在しないサイズの、工作で
作ったφ20mmの模擬SDリング穴さえケラレなく写してしまう。

じゃあそのまま使えますかねっていうとそうは問屋が卸すわけでなく
100mmの時はAFは機能するが、どういうわけか300mmだとAFが
迷ってしまいまったくピントが来なくなってしまった。

ここで問題を解くカギは開放F値と有効口径。

・100mmのとき
開放絞りはF4。有効口径は割り算した25mm(直径)。
有効口径はレンズ前面(模擬SDリングと大体同じ位置)を通る
まっすぐな光の太さをあらわす。

このとき、模擬SDリングは直径40mmであり直径25mmの光を
さえぎることはないので問題は発生しない。

・300mmのとき
開放絞りはF5.6。有効口径は約53.6mm(直径)。
どっこいレンズの先では上述の直径40mm穴しか開いておらず、本来
通るはずの光の量を確保できていない。
オートフォーカスは絞り開放でなされるので、AFが機能するには
暗すぎるのである。
ファインダーを覗いた時点で暗いので明らかに明るさが足りない
ことがわかる。

よって、AFを正常に機能させるにもきちんと十分明るく写しとる
にも最低φ27mm以上の光の通り道を確保しなくてはならない。
ねじ枠を考慮するともう数ミリ大きいほうがいいが。

ステップアップリング/ステップダウンリング | ケンコー・トキナー
http://www.kenko-tokina.co.jp/imaging/filter/step_up_ring/4961607887851.html

上記サイトを見ると27mmの次は37mmまで開いているのでまあ
ねじ切り厚考えるとφ37mmで妥協するのがいいとこだろう。
ただ最低限AFがあえばあとは必然絞るんで、一段も絞りゃ
有効口径の半分になるゆえ開放で撮らない限りちょい割るくらいでは
影響はないかと。

なお、上記のように画角(範囲)と有効口径(明るさ)は別物で
あるためどれくらい光をさえぎるかは別々に考える必要がある。
通常は300mmという長焦点距離のように、または極端に低い開放F値
のように画角よりも先に有効口径に割り込んでしまうということは
ないはずなので、W端のケラレだけみてりゃいいって話でもある。

■有効口径:光量の問題。有効口径を割り込むと以下のようになる。
○イメージサークル全体が暗くなり、屋内だとAFも機能しない
×中央付近は明るさが保たれるので、APS-Cなら問題ない。

■画角:切り取る範囲の問題。焦点距離をx1.6してもAPS-Cなら問題ない。

要するに、フルサイズ相当の画角は割り込んでもいいが有効口径は
絶対に割っちゃダメってこと。