2018年1月19日金曜日

年金と子育て支援と国の借金

年金システムが「親への仕送り」を「子世代が親世代に仕送り」という
規模に大きくした上で社会制度化したものである以上、子供を産む親が
少なくなった時点で成り立ちにくくなる。

平たく言えば、子供を多く育てた親はその子らから相応の仕送りを
もらってもよさそうだけど、実際は子供を産んでない親世代の人に
子供たちはせっせとお金を横流しすることになる。

じゃあ子なしが悪かというとそうでもなくって、親世代が納税し
そのお金で子供らが無償で義務教育ほか社会福祉制度の恩恵を
受けられてきたということ、要するに「親世代で子世代を面倒見る」
というこれまた規模を大きくした社会制度に協力したことへの
恩返しを受けることでもある。
要は子がいるかどうかではなく、社会として行った子育てに協力したか
どうかという点にある。
それは税金を払った時点で否応なく協力したことになる。

これも平たく言えば、子供がいないのに税金を払い、そのお金が子供の
福祉政策に使われるのは子たくさんの家庭に親世代だけど親じゃない
家計からお金が横流しされることでもある。

つまり、子ども手当てや義務教育のために税金を払うから「年金」が
もらえるしその逆でもある。
ややこしいのは子世代から親世代に流していくのが「年金」という制度
であるのに対し、親世代から子世代にお金を流すしくみが「税金」という
言い方悪いとおおざっぱな枠組みでやられてるもんなので全体像が
ちょっと見えづらいかもしれない。

いっそ年金も子ども福祉もなくしちまえという「小さな政府」または
「富の再分配の終了」を望むのであればそれでもいいっちゃいい。
貧富の差はますます広がるけど。

そもそも年金制度で問題になっているのは少ない子世代が
多くの親世代を支えきれないという点にある。
しかし逆を言えば、これだけ多くの親世代がいるということは
それだけの規模で子供らを育ててきたということでもある。

ここだけ見ると「お金をつぎ込んだのだから返ってきて然るべき」
ではあるけれど、問題はお金がどんだけ流れようが子供の頭数が
少ない以上ひとりあたりの負担が大きいという点。
言い方を変えるなら子供らが「少数精鋭」に育てられた結果
みんな「お金をかけただけそれなりに豊かになった」のであれば
いいのだけど、現実はどういうわけか「子どもの貧困」にはじまり
大人になっても格差社会で豊かになれない。

豊かになれないまま、恩を受けていないまま恩返しが始まる
という点が問題。
どっこい今更あわててなんたら給付金だの高校無償化だの
やったところでたぶんそれ以前に構造的にどっか抜けてるんじゃ
ないかねと個人的には思うのだけど。

真に「老後の安心」を実現するのは、格差の是正が重要であって
年金制度の枠組みの中だけであーだこーだすることでは
決してないんじゃないかしら。

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同様の視点で国の借金を見に行く。

日本国において、その借金の多くは間接的・直接的に
国民が出している。
ひらたくいえば、日本政府が国民から借金し、そのお金で国民に
税金で足りない分の行政サービスを提供している。

本来、税金を出した分だけそのサービスを受ければトントンだ。
でもそれ以上のサービスを要求されているから仕方なしに借金している。
特に老い先短い、悪い言い方をしたら未来のないジジイババアの
病院代にみるみる消えている現状。

誰が要求しているか?それは国民だ。
この国は間接民主制の国である。予算を承認するのは国会だ。
誰の責任?俺らの責任。

誰がオーバーサービスを要求し、その恩恵を受けているか?
そりゃもちろん高齢者だ。
国に借金しろと命じ、自分のものでない金で生き続ける。

奨学金や教育ローンとは訳が違う。
借金する当人が返すのが出世払いだ。債務者がそこにいるし
債務者は返すのだ。
しかしジジイババアが借金を命じる一方自分らはその借金を
埋めずに死んでいく。

これじゃあ借り逃げである。
国はどうすれば取り返せるのか。
事情によっちゃコトの判断は難しいが、大枠は簡単である。

この世の借金、この世のうちに。
おまえのために使った金は置いていけ。

その世代がつくった借金はその世代で払ってもらうのが筋。
なにがいいたいかというと

相続税の税率を、平均寿命を考慮した死ぬまでの期間中に
増えた国債残高とリンクさせるといんじゃね

計算方法はともかく、これ不公平ないでしょ。
平均寿命までに死ぬと医療費から道路まで、使われるはずだった
ものやサービスを享受してないなら払い戻しが必要だ。
なのでより多く相続でき、超えるとどんどん減らされる。
なぜならその分税金が使われているから。借金のもとだから。
相続税に文句があるなら借金増やしてくれるなって話である。

言うなれば後払いである。
全国民を対象に実施される国債のリバースモーゲージである。

いいと思うんだけどなあ。