2015年4月20日月曜日

CHDKで最短RAW出力・現像

CHDKというより、ノイズの消し方が主かしら。


■CHDKの導入、RAW出力設定

こちらさまほか、解説サイトいっぱい。

CHDKの使い方の個人的なメモ
http://mattintosh.blog.so-net.ne.jp/2012-05-28_chdk_japanese_manual

CHDKで手軽にRAWを撮る!
http://garagefactory.dip.jp/contents/other/chdk.html


■似て非なる2種類のbadpixelオプション
実はこれなにも設定しなくてよかったりする。

・DNG設定内のbadpixel.bin

これは本来DNG1.1で必須の設定項目。
これを行わないとDNGで出力できなかった。
ちなみにここでbadpixel.binを生成・設定しても
ほとんどのRAW現像ソフトはバッドピクセル情報を
一切考慮しないので画質向上と言う意味では無駄。

しかしいきなりわけのわからん設定をしないと先に
進めないため躓くユーザーも少なくなかったことから
後にDNG1.3モードが導入され今に至る。

DNG1.3では上記badpixel.binをcreateしなくても
RAW出力可能になった。
相変わらず1.3でも不良ピクセル情報は何の役にも立たない。

要するに、なにもしなくていい。


・RAWメイン設定内の"Manual bad pixel removal"項目

ここを動作させるのはカメラ単体では不可能。
SS2秒以上のダークフレームRAW画像を撮影し、それを
PCソフトウェアで解析して不良ピクセル座標情報をテキストで
出力&SDカードに配置して使うもの。

生成したbadpixel.txtをbadpixel.binと同じディレクトリへ
おいて初めて機能する。
ここで行うのは不良ピクセルに指定されたドットに対して

・ここは死んでるよフラグをたてるだけ
または
・周囲のピクセルを混ぜた、無難なピクセルに置き換える

いずれかの処理を選択できる。
要するにダークフレーム減算みたいなことをしてるのだけど、
ufrawでもrawtherapeeでも後でダークフレーム減算はできるので
なにも小さなチップしか積んでないコンデジにその場で
一生懸命軽くない処理をさせることはない。

ここもなにもしなくていい。


・ただし
暗い部屋の中で、レンズの先っちょだけカメラバッグなり布団なり、
あかりをシャットアウトした場所につっこんで長秒時撮影した
RAWファイル1つ用意しておいたほうがいい。
暗闇で写真撮るだけだから特段難しくはない。
長秒時撮影の仕方はマニュアルで調べること。
これはあとで使う。


■いざ現像

現像はRawTherapee一択。

はっきり言って旧いコンデジでRAW出力するってのは
バッドピクセルを躍起になって消しにかかる作業が
まあウェイトを占める。
ひとまず見られる画にしたらあとはPicasaあたりで
いじるのが非常に楽なのでここでは最小ステップで
「普通の写真」をつくる方法しか書かない。


1.RAWファイルを読み込む

いっぱいありますわね、邪魔なピクセルが。


2.ダークフレームを読み込む

ダークフレームが威力を発揮するのはデッドピクセルでなく
ホットピクセル。黒いやつには歯が立たない。
だって暗闇の中に黒豆と黒牛が居ても分けられない。
よほど目立つ輝点をまず除去するためにある、おまじない
程度の作業。
ここでの見た目はさほど変わらない。


3.デッドピクセルフィルタをかける

やっと見た目すっきり。
しかししぶといのが残ってる。
これはどうにも消えにくいので次へ。
※ここではホットピクセルフィルタは使用しない


4.「インパルスノイズ低減」を適用
閾値20

しぶといノイズをごまかすためのフィルタ。
最低値(0)でもそこそこ消える。おすすめは20から。
40くらいまでは値を上げてもさほど悪影響はない。
ただし閾値50くらいになってくると誤判定によって電線などが
切れ切れになってしまうこともあるので上げすぎもよくない。

閾値40


閾値50

4.これでも消えないもの
味だと思って受け入れるか、目をディッシュにしてレタッチ
するなどして消してください。
自分は気にしない。

以上、ひとまず完成。


■appendix ホットピクセルフィルタを使わない理由

・まずはデッドピクセル除去しただけの状態

いますね、黒ポッチが。


・ホットピクセルフィルタをかけてみる

黒ポッチが居座っている横でLEDがくすんだ茶色というか緑色というか
なんともいえない、図画の授業のあとで色の混ざった水入れのような
色が登場してくすんでしまっている。


・かわりにインパルスノイズ低減フィルタをかける
閾値20

黒ポッチが消え、LEDは突き抜けたドットがおとなしくなっただけで
副作用も少なくすんだ。

閾値40

白く飛んだ点がだいぶ落ち着いている。
この白トビを邪魔と見るか、LEDらしい感じと取るかは各個人
次第なのだけど、雰囲気は変わってくるよという感じがわかって
いただければこれ幸い。
自分は20くらいで十分なんだけど。

ただ、低ISOでは出番がないというだけで、露出不足の
高ISOざらざらな画ではこいつがないと話にならないではある。


・肝心の出来は

1.JPGをPicasaでちょいいじり


2.RAWからJPG化したのをPicasaでちょいいじり


所詮コンデジ。
少なくとも低ISOでは労力に見合うだけの効果があるようには
思えない。

高ISOでは多少ディテールが残る画をつくることができるものの
元の画が余程アンダーなものでしか効果は感じられないのでは。
要するに、

もうちょっといいカメラ買えばいいと思うよ。