2015年7月12日日曜日

1000円台からのヘッドホン選び

ヘッドホンの買い替えどきなので調べ物。
予算上限は5000円。
「コスパなぞ要らぬ。安くて本当に音がいいものがほしい」
が購入の方針。

片っ端から買った結果はこっちでレビュー

いつもの場所のレビューで★5つの評価数が★4つのダブルスコアを
達成した、特に満足度の高いオーバーヘッドモデルをピックアップして比較。
万人に評価が高いので、自分用だけでなくプレゼントの判断基準にも。

ちなみに★4つの評価数よりも下の評価数が上回っている場合は
ノミネートから除外。




■JVC HA-S400
カーボンナノチューブドライバ採用の最廉価モデル。
まずはここからという感じ。
満足できればそれでいいし、欲が出てきたらまたひとつ
上のものを買えばいい。耳は2つしかないけど。
あてにならない数字だけども、S500のほうが比較して
インピーダンス差コミで音圧が3db(1.4倍)高いスペック。
ポータブル用途、または高音域不足が心配であれば
あえてS500をチョイスする考えもアリ。



■Pioneer STEEZ SE-D10M
評価数はそこそこ。
こっちはレビュアー層とそのニーズが「それなり」な
感もあるも、それだけエントリー層にウケがいい
デザインなのだろう。
中学生・高校生の嗜好に向いているかも。
ただ黒モデルのイヤーパッド色のセンスは理解できない。
白は素直にかわいいと思う。
ただ個人的にはパイオニアに一切の信頼を置いてないので
決しておすすめしないけど。



■JVC HA-S500
HA-S400の上位モデル。ボディの形状は同一。
S400はφ30mmドライバ、こちらはφ40mm。
どうせならひとつ上を、という平均的日本人の
ニーズにマッチ。
ちなみにトリプルスコア達成。
こっちでもよかったのだけど、コードが直出しに
見受けられたのでむーさんはHA-S680を買ったとさ。



■JVC HA-S600
トリプルスコアをつけたS500とうってかわって
こちらはダブルにわずか満たない。
後にHA-S680が控えているせいでラインナップ上
中途半端な立ち位置になってしまったのかも。
600番台でナンバリングかぶってるし。
他は2013年モデルな中、これは2010年モデル
というのも不人気の理由。



■DENON AH-D310
評価数は少なめで分母不足気味ながらエントリー。
デンオン・デノンブランド効果が否めない点は注記事項。
逆を言えば、DENONの5文字が入ったものをひとつでも
所有してみたいお父さんにはそれだけで買う理由がある。
少なくとも世のお父さんの多くは「デノン」アレルギーでは
ないでしょうし、だとしたらばもういい年なんだから
こだわりなんか捨てちまったほうが耳の衰えが迫り来る
明日明後日の自分にあわてず済むようになる。
その点で言えば父の日・誕生日の贈り物に適している。
いやお嬢さん、それヨーグルトのブランドだから。
間違わないで。お父さん健康になるけども。



■JVC HA-S680
上にHA-S800が控えているが比較的価格差が開いている
おかげでここがシリーズ中実質的な最上位。
実際の音質は500Hz近辺が異常に強調された
音作りで、視聴には詰めたイコライザ設定必須。
フラットを前提にしたプリセットは相性が悪く無力。
foobar2kならShimmerプリセットがベターな選択肢。
ベストではないが、よりベター。
中高生ならPunch&Sparkle(ドンシャリ)でいいかも。
EQ通せないYoutube視聴などは苦行。
刺さりやすいサ行の音(8kHz前後)は大人しめなので
上手にEQ設定するときれいなボーカルが聴ける。
が、肝心のそのEQ設定は気が遠くなる作業。
ポテンシャルは低くないが、兎角面倒臭い。
もうShimmerでいいや。



■audio-technica ATH-TAD400
インドア用オープンエアで唯一エントリー。
静かな部屋でひとり音漏れも外音も気にしなくてよい
ユーザーには打ってつけ。
そうでないなら購入は考えたほうがいい。
特に外界音は雑音として音楽を邪魔するため不向き。
また、音漏れについても深夜家族に隠れてこっそり
ペケVideosを見ようという選択肢はこれにはない。
逆を言えば、密閉度の高いヘッドホンで外界音を
シャットアウトして一人の世界に沈み込んでいたら
それはそれでドアの向こうからやってくる家族と
別な重大インシデントが発生する恐れがあるけども。



■audio-technica SOLIDBASS ATH-WS33X
ドンシャリは俺にまかせろー
と実際に言っているかどうかはさておき、世間では
そのイメージが比較的強いオーテク。
密閉型ポータブルモデルは低価格帯からまんべんなく
ラインナップを揃えているも、エントリーはここで初。



■KOSS PORTAPRO
言わずと知れたKOSSの大ベストセラー。
ヘッドホン界のウェイパァーとも言うべき、すべての
音楽を大味に変えてしまう魔法の調味料。
味付けは悪か?
いやいや創味シャンタンDXは55年目にして新発売だ。
ジャッキーだって今日もNo1ソースをおいている。
なくならないものはなくならないのだ。
いいとか悪いとか言う話じゃ決してない。
素材そのものを味わう場面で邪魔になるだけで。


【Appendix】非の打ち所がないヘッドホン選び

★5つダブルスコアは達成しなかったものの、低評価(★1~2つ)が
全体の5%程度に抑えられた、弱点が際立っていない安定したモデルたち。
※評価サンプル数僅少は除外。★5つの数が★4つを下回ったものも除外




■audio-technica ATH-S100
★5つと★4つがどっこいどっこい。
突き抜けてよいという評価ではないも、低評価率は
3%未満と極めて低い。
価格的にHA-S400と競合するため、残念ながら
あえてこっちをチョイスする理由は持ち合わせてない。
(追記)これなかなか悪くない。インプレに追記。



■Panasonic RP-HTX7
低評価率は5%を少し上回る。
機能美というよりも、少しわざとらしい
デザイン先行な感が否めないが
かわいいもんはかわいいものとして
まずは認めよう。
カメラが趣味とか言うEarth系の服を着た少し残念な
女の子へのプレゼントに最適。
すでに持ってるかもしれないけど。


【まとめ】何が一番買いか?

ダブルスコア達成モデルの中、Appendixでの基準をも満たすモデルが
実は2つ存在する。
要するに

非常に満足度が高い
かつ
非の打ち所がない

という、大変申し分ないモデル。
それはなんだねってーとこれら2種。
個人的にはお手頃価格でジャンルを選ばない方が好みだけど
色やデザインで選ぶもよし、ジャンルによって使い分けても尚よし。













【ちなみに】米国基準

米サイトでは星の絶対数でなく全レビュー中の
星の獲得個数を割合で表示してレーティングしている。
その基準で5つ★の獲得割合順で売れ筋を並び替えて
トップ5を抽出すると2015年7月時点で以下のとおり。

74%(13%) JVC HA-S680
68%(3%) JVC HA-S500
64%(6%) JVC HA-S160
57%(8%) JVC HA-S400
56%(8%) JVC HA-S600
(カッコ内は★1~2コの合計)

とまあJVC独占。
ちょっと偏りすぎな感もあるも、それだけ
売れる要素があるのだろうきっと。
穿った見方をすると、低音がよく出る=高音質と考えているような
レビューがちらほらあるあたりどこまで信じられるかは
ちょっと不安ではあるが。

HA-S680はレビュー数が少ないため分母不足気味なので
致し方ないところはあるも不満票が一定数あってそこが若干
足を引っ張っているようにも見える。
単純に引き算すればS680とS500の総合的な評価は
どっこいどっこいといったところなので価格が低いS500の
チョイスはそれでOKということになる。

インドア用HP-Xシリーズのポータブル焼き直し版HA-S160の
人気が高いのが少しおもしろい。
HP-X73のレビュー見た後にHA-S160の星の数見ると
そんなバカなという気持ちにならなくもない。
実際、淀のレビュー欄ではさほど高評価というわけでは
ないのでそちらがより実力を反映しているように見える。

この点で言えば、最廉価モデルについては購入層・ニーズは
結局エントリーレベルなのであって、星5つの閾値が低く
これから買う側(自称玄人~オカルト信者)との目線の違いを
考慮に入れておいたほうがよさそう。

HP-X73 / HA-S160